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関門橋トリビアに続き、voicyにて4回に渡ってお届けした『関門トンネルトリビア』

関門橋同様、その建設秘話や内部の構造など、関門トンネルの知られざる逸話に驚いたリスナーの方も多いのではないでしょうか。

こちらも音声では伝わりにくかった部分を補足すべく、写真と文字でさらにくわしくお伝えします!

ぜひ、voicyでの放送と併せて、お楽しみください。

関門トンネルの謎を解く!

関門トンネルは、世界初の本格的な海底トンネル。いつも当たり前に通っていますが、ふと「海水があふれてきたりしないのかな?」「こんなに長いトンネルでどうやって空気が循環してるんだろう」と不思議に思ったことがあるのではないでしょうか。

そんな疑問を払拭するため、関門トンネルの内部に潜入し、その仕組みを実際に見せていただきました!

門司と下関を結んで3925メートルもの長さが横に伸びている関門トンネルには、実は縦方向にもいくつか坑道があります。

それが、立坑と呼ばれるもの。排気ガスが充満しないように換気をするためのもので、トンネル内の空気を綺麗に保ってくれている設備です。

ちなみにトンネル内の汚れた空気は、集じん機設備によってきちんと綺麗にしてから排出されています。

人道トンネルはジョギングやウォーキングに利用される方も多いですが、それを可能にしているのも、この換気設備のおかげ!確かに、空気が汚れていればとてもそんなことはできません。常時、大量に新鮮な空気がトンネル内に送り込まれている、それを可能にする技術があるからこそなんです。

そしてもう一つ、水抜き立坑という坑道もあります。こちらは染み出してくる海水や地下水を、外に排出するためのもの。

水を汲み上げるためのポンプがあるのは、地下67メートルの場所。まるで洞窟のような地下道を通って、ポンプのある場所まで向かいます。天井が低く狭い坑道を身をかがめながらかなりの距離を歩く必要があり、これを点検や作業の度に通ると考えるとかなり大変。。このように日々私たちの見えないところで、点検をしてくださっている人たちのおかげで安全に走行することができているんですね。

ポンプが稼働しないと、1時間から2時間ほどで浸水してしまうという関門トンネル。それもそのはず、なんと一日に4800トンもの水が排出されているんです。その量、25メートルプール16杯分!

水はおよそ20分に一度外に排出されていますが、実は下関側にはその水が蛇口から出て自由に持ち帰ることができます。海水なので、トラックで魚を運ぶ際などに活用されているそうです。

ちなみに立坑の坑道は関門トンネルの車道とも繋がっており、緊急時には避難路になるそう。ですが、トンネルが開通してから60年以上の間、一度も避難路として利用されたことはないとのこと!それだけ、関門トンネルが安全に守られている、ということですね。

戦中の物不足や人不足にもめげず、技術的な挑戦を繰り返し、未来のために強い意志で世界初の海底トンネルを完成させた先人たち。そしてそれを受け継ぎ、今も安全で安心な環境を守ってくれている人たちのおかげで、関門トンネルを快適に利用することができていると知ることができました。そして通行料を払うことで、自分もその維持に関わっているというのは、とても光栄なことだと思います。

 

関門トンネルがなければ行けなかった場所、出会えなかった人やものがある。当たり前に通っていた道が、関門トンネルの成り立ちを知ったおかげで、ありがたいものに変わりました。

自分が何かに出会うためにトンネルを利用することが、また誰かの出会いに貢献するのかもしれない。先人たちが命を燃やしてつくり上げ、それを守る人がいて、さらに私たちが後世に引き継いでいく。関門トンネルはまさに、未来へと続くトンネルなのだと思います。

「関門ON AIRナビ」は、放送で取り上げた地域の旬なものや地元の人だけが知っているようなことを紹介するウェブマガジンです。さあ、新しい体験の旅に出かけましょう!

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関門トンネルの快適な通行を可能にする技術と努力に迫る

関門橋トリビアに続き、voicyにて4回に渡ってお届けした『関門トンネルトリビア』

関門橋同様、その建設秘話や内部の構造など、関門トンネルの知られざる逸話に驚いたリスナーの方も多いのではないでしょうか。

こちらも音声では伝わりにくかった部分を補足すべく、写真と文字でさらにくわしくお伝えします!

ぜひ、voicyでの放送と併せて、お楽しみください。

関門トンネルの謎を解く!

関門トンネルは、世界初の本格的な海底トンネル。いつも当たり前に通っていますが、ふと「海水があふれてきたりしないのかな?」「こんなに長いトンネルでどうやって空気が循環してるんだろう」と不思議に思ったことがあるのではないでしょうか。

そんな疑問を払拭するため、関門トンネルの内部に潜入し、その仕組みを実際に見せていただきました!

門司と下関を結んで3925メートルもの長さが横に伸びている関門トンネルには、実は縦方向にもいくつか坑道があります。

それが、立坑と呼ばれるもの。排気ガスが充満しないように換気をするためのもので、トンネル内の空気を綺麗に保ってくれている設備です。

ちなみにトンネル内の汚れた空気は、集じん機設備によってきちんと綺麗にしてから排出されています。

人道トンネルはジョギングやウォーキングに利用される方も多いですが、それを可能にしているのも、この換気設備のおかげ!確かに、空気が汚れていればとてもそんなことはできません。常時、大量に新鮮な空気がトンネル内に送り込まれている、それを可能にする技術があるからこそなんです。

そしてもう一つ、水抜き立坑という坑道もあります。こちらは染み出してくる海水や地下水を、外に排出するためのもの。

水を汲み上げるためのポンプがあるのは、地下67メートルの場所。まるで洞窟のような地下道を通って、ポンプのある場所まで向かいます。天井が低く狭い坑道を身をかがめながらかなりの距離を歩く必要があり、これを点検や作業の度に通ると考えるとかなり大変。。このように日々私たちの見えないところで、点検をしてくださっている人たちのおかげで安全に走行することができているんですね。

ポンプが稼働しないと、1時間から2時間ほどで浸水してしまうという関門トンネル。それもそのはず、なんと一日に4800トンもの水が排出されているんです。その量、25メートルプール16杯分!

水はおよそ20分に一度外に排出されていますが、実は下関側にはその水が蛇口から出て自由に持ち帰ることができます。海水なので、トラックで魚を運ぶ際などに活用されているそうです。

ちなみに立坑の坑道は関門トンネルの車道とも繋がっており、緊急時には避難路になるそう。ですが、トンネルが開通してから60年以上の間、一度も避難路として利用されたことはないとのこと!それだけ、関門トンネルが安全に守られている、ということですね。

戦中の物不足や人不足にもめげず、技術的な挑戦を繰り返し、未来のために強い意志で世界初の海底トンネルを完成させた先人たち。そしてそれを受け継ぎ、今も安全で安心な環境を守ってくれている人たちのおかげで、関門トンネルを快適に利用することができていると知ることができました。そして通行料を払うことで、自分もその維持に関わっているというのは、とても光栄なことだと思います。

 

関門トンネルがなければ行けなかった場所、出会えなかった人やものがある。当たり前に通っていた道が、関門トンネルの成り立ちを知ったおかげで、ありがたいものに変わりました。

自分が何かに出会うためにトンネルを利用することが、また誰かの出会いに貢献するのかもしれない。先人たちが命を燃やしてつくり上げ、それを守る人がいて、さらに私たちが後世に引き継いでいく。関門トンネルはまさに、未来へと続くトンネルなのだと思います。

地上140メートル!ロケットにも耐えうる関門橋の強さの秘密

voicyで昨年12月に放送された『関門橋トリビア』の回。ふだん何気なく通ったり眺めたりしている関門橋が、まさかそんな風につくられたなんて!?と、かなりの反響をいただきました。

(ロケットのくだりでのノッポさんの「えーーーーー!!?」の声は、関門オンエア史上一番大きかったと言っても過言ではありません)

でも、音声ではなかなか伝わりにくい、想像の域を超えないところもあったかと思います。もしくは、「ノッポさんだけ写真見て、ずるい!」と思った人もいるかも。というわけで、関門オンエアナビでは、関門橋について写真と文字でさらにわかりやすくお伝えします。

しかも今回は特別に、実際に関門橋を見学させていただき、内から、真上から(!)、いろんな角度でじっくり見て、そのすごさを体感してきました!

ぜひ、voicyでの放送と併せてお楽しみください。

関門橋ができるまで

重要な航路となっている関門海峡は大小さまざまな船が行き交っているため、大型船舶でも余裕をもって航行できる高さと、海の中に柱を立てない構造で橋を架ける必要がありました。それを可能にしたのが“吊橋”。でも、吊橋って一体どんな構造で、どうやってできているんでしょう??

吊橋とは、張力で吊り下げ支える形式のもの。関門橋も主ケーブルで橋を支えていますが、まずそのケーブルを引っ張ってつなぎとめる錘(おもり)の役割をする、アンカレイジの施工から架設が始まりました。

写真でもわかるように、ものすごい量のコンクリートが使われています。その量なんと、12万トン!飛行機370機分にも換算されます。改めて、関門橋のスケールの大きさに圧倒されます。

アンカレイジが完成したあと、門司側と下関側に大きな二本の主塔が建てられました。

主塔、というだけあって、ケーブルを支えるとても重要な柱です。voicyでの放送でもあったように、ここの塔頂部で振動実験としてロケットを噴射したんですね。

実際の様子が、こちら!いやはやすごい。間違いなく噴射してます。

宇宙まで行けてしまうくらいのエネルギーを持つロケットが噴射しても、びくともしない柱で支えられていると考えると、安心感が半端ない。

実験によってその頑丈さが証明されたところで、次はロープが張り渡され、少しずつケーブルを設置していきます。ケーブルの元となるワイヤー自体は5㎜ととても細いものですが、それが91本束ねられたものが一つの大きな塊となり、それをさらに154本束ね、直径67センチもの1本の太いケーブルになっています。

頑丈な柱と、強靭なケーブルのおかげで、私たちの安全が守られているというわけです。

そしていよいよ、私たちが通る補剛桁が吊り下げられていきます。こうして見ると、吊橋ということがよくわかりますね!

このような過程を経て、関門橋は5年という年月をかけて無事完成し、橋を支えているだけでなく、私たちが便利に暮らせるための生活も支えてくれています。

関門橋に登ってみた!

関門橋は昭和48年に開通してから現在で約48年経過しているため、長期耐久性および予防保全の観点から、平成23年度よりリフレッシュ工事が行われています。

主な工事は、橋のサビを止めるための塗り替え塗装や、ボルトなどの取替工事、そして、橋げたを支えている主ケーブルが湿気で錆びるのを防ぐための送気設備の設置など。

送気装置の仕組みは、まず外の空気を取り込んで塩分や塵を除外し、綺麗にした空気を除湿します。この乾燥した空気を冷やしてケーブルに送り込めば、錆の原因の湿気を除外でき、かつ湿度も常に管理できるのだそうです。

なんと言ってもケーブルは吊橋の命。強度的には問題ありませんが、ケーブル内は日々温湿度状態となっているため、腐食の環境改善のために送気システムが導入されたとのことです。

そして実際に乾燥した空気が送り込まれているのは、地上140メートルの最上部!というわけで、特別に主塔の塔頂部にも案内していただきました。

しっかりとヘルメットや安全帯を装着して、いざ潜入!

現在リフレッシュ工事中ということで、特別に仮設の工事用エレベーターからまずは車道部(橋面上)まで上ります。

アンカレイジの中を通過して、車道の真下部分の補剛桁上を渡って、さらに主塔まではエレベーターで上っていきます。

道中は、とにかく狭い。体を丸めないと入れないような出入り口も多く、まるで潜水艦のようでした。

通路は薄暗いのでここが地上かどうかもわからなくなりつつ進んでいき、主塔内にあるエレベーターに乗り数十メートル上がると、ついに塔頂部への最後の扉が!

 

扉を開けると、そこはまごうことなき地上140メートルの世界でした。

和布刈の山を下に見ているのがとっても不思議・・・そして何より、真下を車が走ってる!!

 

この光景は、ここでしか見られません。

 

さらにノッポさんは、主ケーブルの上にも!ケーブルは丸いので見ている方がドキドキしてしまいますが、砂が混ざった塗装が滑り止めになっており、安心なのだそう。

とはいえこんな高所で、風の影響もまともに受けてしまう危険な場所には違いなく、日々点検を行ったりリフレッシュ工事で修繕してくれている方たちには頭が下がります。

 

関門橋ができるまでの長く困難な過程や、安心安全のための最大限の努力、そして常日頃から関門橋を守り、改善してくれる人たちのおかげで関門橋が在ることを知り、より大きな存在になったと同時に、地元に架かる橋としてなんだか誇らしい気持ちにもなりました。

関門橋がいかに安全か、そしてそれを守ってくれている人たちがいるのだということを、関門に住む者としてもっとたくさん人たちに発信していきたいなと思います。

リニューアルした【壇之浦パーキングエリア】を100倍楽しむ方法

今年6月にリニューアルオープンした【壇之浦パーキングエリア】は、本州最後のパーキングエリアです。そして我が《関門ONAIR》の本拠地でもあります!

関門橋のたもとにある壇之浦PA

 

そんな壇之浦PA、以前voicyでも海饗市場の副店長・坂本さんにお話を伺っておすすめのお土産やフードについてご紹介したので、「行ったみたい」と思った方も多いはず。関門オンエアナビでは、さらに写真付きでくわしくご案内します!

voicyを聴いて、さらにこの記事を読めば、壇之浦PAが100倍楽しくなるはず◎

壇之浦PAを知るには、壇之浦PAを知り尽くした人に聞くべし!

今回はみなさまに壇之浦PAを100倍楽しんでいただくため、壇之浦PAの店長・安井さん直々におすすめをおしえていただきました。安井店長はなんと高校生のバイトからここ壇之浦PAで働いていたということで、これ以上ない壇之浦PAの達人!様々な角度から、壇之浦PAの楽しみ方をお聞きしました。

どこよりも近くから関門橋を眺められる!絶景の展望デッキ

やはり壇之浦PAの一押しポイントは、関門橋と関門海峡が間近に眺められること!展望デッキもオープンし、海を眺めながら旅の疲れを癒したり、写真を撮るお客さまでにぎわっています。

青い海と青い空がとても美しい

安井店長のおすすめは夜。

ロマンチックな雰囲気

対岸の門司は明かりも多く美しい夜景を楽しむことができます。何といっても壇之浦PAは24時間営業。時間を気にせず夜の風景を楽しむことができます。

パーキングエリアと言えば!ご当地のお土産がずらり

本州最後のパーキングエリアということで、観光などで本州に来て九州に帰る前にお土産を買いに立ち寄る、という方も多いと思います。

一番人気はやはり練り物。魚介が豊富な下関ならではの、かなり充実したラインナップです。その中でも一押しは『義経八艘竹輪』。パッケージから新しくデザインされた壇之浦PAのオリジナル商品です。

練り物は特に人気のお土産

ただ、今のご時世なので遠出よりも近場で、というお客さまが多いということで、お土産売り場にも変化が。ドレッシングやスープなど、お土産というよりは自分の家で楽しむ、自家用に買って帰ってすぐに食べられるような商品が最近は売れているということです。

干物やフライは家に帰って焼くだけ、揚げるだけのため自家用に人気

そしてもう一つ、安井店長のおすすめはアンシャーリーのドーナツ。

下関で人気のケーキ屋さんがつくるドーナツ

下関のお店をよく利用しており、お願いして置いてもらったそうです。パッケージもとってもかわいくて、お土産にも自分用にも買いたくなりますね^ ^

下関の美味しいものが食べられるフードコーナー

お土産とともに、パーキングエリアで食べられるその土地ならではのお食事も欠かせませんよね。ここ壇之浦PAのお食事メニューはとにかく迷いそうな魅力的なものばかり。一番人気はやはり海鮮丼。

くじらも食べられるのが下関らしい海鮮丼

そして次に人気なのが瓦そば。

今や全国的に有名になった下関のソウルフード

壇之浦PAに行けば瓦そばが食べられる!ということで、瓦そば目当てに来る方もいらっしゃるそうです。

ちなみに安井店長のお気に入りはうどんににぎり寿司3貫が付いたセットとのこと。海鮮も麺類もカレーもあり、何度来ても楽しめるメニューの豊富さが魅力となっています。

ちょっと立ち寄るだけでも!テイクアウトも充実

ご飯は食べなくても、ちょっと小腹が空いたときなどに便利な建物の表に並ぶテイクアウトコーナー。

コーヒー、揚げ物、甘味が楽しめる

もちろん買って車で食べながら、もいいのですが、安井店長のおすすめは、テイクアウトして展望デッキで海を眺めながら食べること!なんて贅沢。コーヒーとお菓子のお得なセットや、ソフトクリーム、揚げ物まで。テイクアウトして敢えて展望デッキで食べる、というのは壇之浦PAならではの楽しみ方ではないでしょうか。

さいごにとっておきを教えます

ここまで読んでくださったみなさまのために、安井店長に壇之浦PAで過ごす上でのとっておきの楽しみ方をお聞きしました!安井店長が一番おすすめする時間帯は、日の出。山の上から太陽が昇ってくる様子はここでしか見られない、最高の眺めだそうです。

そしてもう一つ、関門橋に当たるんじゃないか、というくらい大きな船も通るそうで、それをハラハラしながら見るのも壇之浦PAの楽しみ方の一つなんだとか。確かにこの距離、この眺望だからこそ体感できる、ここでしか味わえない景色ですよね。

以上、最も壇之浦PAを知っていると言っても過言ではない店長さんにお話を伺い、壇之浦PAを最大限に楽しむ方法をお届けしました!一般道からも行ける壇之浦PA、ぜひ気軽に立ち寄って、100%全力で楽しんでくださいね。

花と癒しの島、六連島

下関駅からもほど近い渡船乗り場から、ほんの20分ほどで行ける小さな島がある。

響灘の海にぽっかりと浮かぶ六連島

 

『花の島』とも呼ばれる【六連島】。

島といえば海で泳いだり美味しい地元飯を堪能したり、バカンスを楽しむイメージがあるかもしれない。しかし、六連島は決して観光の島ではない。

今は、まだ。

そう感じさせてくれる、ポテンシャルを秘めた島であることは間違いない。まだまだこれから魅力が増しそうな六連島の、今だからこそ味わえる、素朴で穏やかで自分だけの特別な場所にしておきたい、そんな愛しい六連島をこっそりとご紹介したい。

 

六連島自治会長の武島さん

 

まず島について詳しくおしえてくださったのが、六連島の自治会長さんである武島さんだ。見るからにやさしいおじいちゃんだが、お話ししていても島の空気を感じるような、あたたかさと凪のようなゆったりとした雰囲気を纏っている。

 

島の郵便屋さんでもある武島さんは、島の住民に郵便物を運んでいる

 

武島さんは島の出身で、勤め先の街の郵便局まで長年通っていたこともあり、今でも島の郵便物を委託され配達している。小さな島の郵便屋さん。なんてかわいらしい。

そんな武島さんの話によると、六連島はかつて山口県の春キャベツの生産地としてかなり栄えていたそうだ。40年位前までは、島のほとんどの土地がキャベツ畑だったという。

羽振りもよかったため豪快な男性陣が自分の船で夜な夜な街に繰り出す、なんていう夢物語のような話も現実にあったそうだが、それも今は昔。キャベツに病気が発生して痛みが出だしたことで、うまく育たなくなってしまったのだ。さらに、島の高齢化も重なり、キャベツ農業は次第に衰退していってしまう。

そこで始まったのが、菊の栽培だった。だんだん需要があるということがわかり、菊の季節以外に他の品種も植えるように。島の気候が花の栽培に適していたのか、今ではトルコキキョウ、ガーベラ、ひまわり、カーネーションなどが年中咲き誇る、一大生産地となった。

 

美しく咲くトルコキキョウ

 

せっかくなのでその花の栽培地も見せていただいた。案内してくださったのは生産者である植村さん。この広大なハウスの花たちを奥様と二人で育てているという。

 

島で花を育てている植村さん

 

少し強面ではあるが、忙しい中お話を聞かせてくださり、こちらもとてもあたたかい方だった。やはり島で生活すると、せかせかしたりイライラしたりすることがなくてやさしい人間になれるのだろうか。自分のことは棚に上げて、あの人もこの人も六連島に住めばいいのに、なんて思ってしまう。

植村さんのやさしさが垣間見えた瞬間がもう一つ、それは飼っている山羊を見せてくれたとき。雑草を食べてもらうために飼っているそうだが、「グルメなんだよ」と少し困った顔をしながら山羊のところに連れて行ってくれた。山羊さんは、植村さんが手にした出荷できないガーベラをむしゃむしゃ。とてもおいしそうに食べている・・・

なんて贅沢な!

 

草よりガーベラがお気に入りの山羊は、植村さんから奪い取るようにガーベラをほおばっていた

 

グルメで草よりガーベラを好む山羊たちを愚痴りながらも、やさしい顔でガーベラを食べさせている植村さんの横顔が印象的だった。

高齢化や、山の上にあるため水が少ないなど様々な問題を抱えつつも、大切に大切に花を育てている植村さん。美しい色彩の花を見ただけで、どれだけ大切に育てられているかわかる。

 

出荷前に冷蔵庫で保管される色とりどりの花たち

 

「3月4月の春がやっぱり一番盛況やけね。その頃にまた来たらいいよ」忙しいから、とインタビューを切り上げた植村さんだったが、結局最後までやさしかった。

 

六連島に住む男性陣のやさしさに触れ「島に住む人、いいかも」なんてすっかりほだされた私だが、六連島の魅力は住む人だけにおさまらない。例えば六連島のシンボルである、『六連島灯台』。

 

150周年を迎える、白く美しい六連島灯台

 

なんと今年150周年を迎え、重要文化財にも指定されている由緒ある灯台だ。10月には式典も予定され、島全体で地域おこしのようなことができたら、と武島さんは考えている。150年前と変わらない造形を今も変わらず見られるというのは、なんてロマンがあるんだろう。六連島灯台が見つめてきた150年に思いを馳せていたら、平気で一日過ぎていそうだ。

そう、そうなのだ。

 

高台にある神社から島を見守るようにたたずむ狛犬

 

そんな風に六連島では、花を見てはうっとりして時間を忘れ、高台に神社を見つけてはその景色に見とれて時間を忘れ、島の至ることろで心地よい風が吹いているので数分おきに立ち止まってしばらく身を任せていたくなる。

 

島のあちこちから海が見渡せ、行き交う船を眺めることができる

 

とにかくゆっくりとそこに留まっていたくなるのだが、いかんせん、宿がないのだ。いや、宿どころか、実は島にお店はなく、自動販売機が一台あるくらい。昔は売店もあり、民宿も2軒あったそうだが、高齢化もあり今は閉じてしまった。

昔は人口も200人くらいおり、30年位前までは分校もあったそうだが今はそれすらない。現在の人口は75人くらいだそう。世帯でいうと30ちょっと。

とはいえ、さみしいことばかりではない。今、六連島は島を盛り上げるために動き出している。8月からは、地域おこし協力隊を迎え、島で生活するそうだ。島民も協力体制が整っているということで、活性化が期待される。

 

船から見た、少しずつ小さくなっていく六連島

 

今はまだ、観光の島ではないけれど。私は六連島にポテンシャルしか感じない。売れる前からずっと好きだったのに、メジャーになってみんなが「いいよね」って言って少しさみしい気持ちになる、そんな予感がするのだ。

そう、今回の記事は、「だから言ったでしょ!」と言いたいがための自己満足でもある。島にみんなが押し寄せる前に、今だからこその“特別感”を、この記事を読んでくれたあなたにはどうか味わってほしい。

 

TEXT
忽那恵
関門オンエアでライティングを担当。

“くじら”という名のロマン

夢中になれるもの、憧れるものがあるって素晴らしい。そんな人を見ているだけでも「あぁ、いいなぁ」と微笑ましくなる。

 

ここに、【くじら】に情熱を捧げる男たちがいる。写真を見てほしい。

 

下関くじら文化振興室長 岸本博士

 

この笑顔。

 

下関市 水産振興課 捕鯨推進室 手塚さん

 

この真剣なまなざし。

 

下関市 水産振興課 捕鯨推進室 亀井さん

 

この楽しそうな笑顔。

 

これらはすべて、【くじら】について語ってもらった時の写真だ。この顔を見るだけで、彼らがどれだけくじらに愛情を持っているのかがわかるし、さらには「え、くじらってそんなに素敵な生き物なの??」と俄然、興味がわいてくる。ここまで三人を虜にするなんて、ちょっとくじらが羨ましくなってくるほどだ。

盗めるところがあるかもしれない、というちょっとした下心もありつつ、その魅力を探るべく三人に思う存分くじらについて語ってもらった。

 

今回お話を伺ったのは、下関市農林水産振興部水産振興課 捕鯨推進室の手塚さんと亀井さん、そして下関市観光スポーツ文化部 文化振興課 下関くじら文化振興室長の岸本さんの三人。

 

くじら愛について熱く語る三人

 

下関市の中でも屈指のくじらエキスパート、くじら界の精鋭と言っていいほどの情報量で、どんな質問にも答えてくれた。

“近代捕鯨発祥の地”と言われる下関市。

 

関見台公園にある世界最大のシロナガスクジラを模したモニュメント

 

南氷洋捕鯨の基地として捕鯨船の建造や鯨肉の陸揚げ、加工などが盛んに行われて一大産業となり、【くじら】が下関市の発展を支えてきたといっても過言ではない。そうして“くじらの街”と呼ばれるようになった下関市。街の至るところにくじらのオブジェやイラストがあったりするが、最近リニューアルした壇之浦PAもその一つ。

 

壇之浦PAを入るとすぐに天井から顔を出した巨大なくじらがお出迎えしてくれる

 

壇之浦PAには缶詰、カレー、大和煮など、豊富な加工品が並ぶ

 

さらには加工品を中心としたくじらコーナーもあり、くじらは観光資源としてもしっかりと認識されている印象だ。

しかし、1982年に商業捕鯨が停止。31年間もの間停止されていたが、日本政府が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退したことにより、1992年よりついに商業捕鯨が再開された。そこで“くじらの街下関”を盛り上げるため令和2年に誕生したのが『捕鯨推進室』だ。商業として確立するために消費拡大を目指し、“産業としてのくじら”を推進していくために日々奮闘している。

その活動の一つが、『下関市鯨肉消費拡大推進協議会』を発足し、くじら料理を提供する飲食店を増やす、という取り組み。鯨肉は解凍するのにコツがいるそうで、鯨肉の取り扱いの専門家を講師に招き、講習会を開くなどしている。そうやって少しでもくじら料理を提供するハードルを下げ、今年度は“加盟する飲食店100店舗”を目指している。

そんな鯨肉、そしてくじらの食文化について、もう少し掘り下げて聞いてみた。

昔はくじらを加工する拠点が下関にあったので、ハムやソーセージ、缶詰などの加工品が家に当たり前にあったという。加工品以外にも、家庭料理として醤油や野菜と合わせて南蛮煮にするなど、鯨肉は身近な食だった。お正月や節分にくじらを食べる風習は一部地域で今でも残っているそうで、「大きなものを食べて邪気を払う」という意味が込められているなど、くじらは縁起のいい食べ物でもある。

さて、せっかくなのでくじらのスペシャリストである三人におすすめの食べ方を聞いてみた。
まずは岸本さん。岸本さんはノルウェーで、日本では食べられないという“生肉”を食べたそうだ。いわゆる刺身だが、日本では完全冷凍して解凍したものしか食べられないが、ノルウェーでは気候などの関係で氷の中に埋めたまま運ぶことができる。そうすることで熟成され、「これがとんでもなくおいしかった」、とのこと。
次に手塚さん。手塚さんはバターをきかせたレアステーキがお気に入りとのこと。ごはんのおかずにもなるしビールも進む!と力説してくれた。
さいごに亀井さん。亀井さんは内臓系、特にハツをごま油でいただくのがたまらない、とのこと。流通量は少ないそうだが、新たな価値観が生まれる味だそうだ。

さすが、くじら通の三人はおすすめしてくれるくじら料理もなかなかツウ好みだが、話だけ聞いて「おいしそう」、で済ませるわけにはいかない。実際に味わってみなければ!と、下関にある唯一のくじら料理専門店【下関くじら館】さんにおじゃました。

 

1977年にオープンした老舗くじら料理専門店『下関くじら館』

 

まずいただいたのは『刺身・珍味盛り合わせ』。

 

新鮮なくじらは色も鮮やかで美しく、一目で最上のものとわかる

 

くじらのほほ肉や尾びれ部分のオバイケ、舌部分のさえずりなど。味も食感も異なる鯨の様々な部位を、余すことなく堪能できる。くじら館では、刺身醤油もポン酢もお店でブレンドしたオリジナル。くじらを最も美味しく食べられるようにすべてが考えつくされている。

そして『竜田揚げ』。

 

人気メニューの“くじらの竜田揚げ”は概念が変わる美味しさ

 

これがくじら!?とびっくりするほどの柔らかさ。衣のサクサク感と相まって箸が止まらない。岩塩でいただいたので、鯨肉の味をしっかりと噛みしめることができた。捕鯨推進室の三人もおっしゃっていたが、鯨肉は魚でもなく肉でもなく、“くじらの肉”としか言いようがない。くじらの美味しさは例えようがなく、一度食べてみるまで決して知ることはできないのだ。

 

くじらのローストはまるで牛肉のように美しい赤身

 

他にもローストホイールや塩くじらなど、貴重なくじらをリーズナブルにいただくことができる。

そんな【下関くじら館】の店長・小島純子さんはくじら文化を守るために尽力している方。

 

とってもチャーミングな小島さん

 

そのために、時間もお金も手間もかかるけれど、すべて“自家処理”にこだわっている。「絶対健康にいいことはわかっているから、子供や家族に食べさせるつもりでつくっている」と語ってくれた小島さんに、胸が熱くなる。その思いと、美味しくて食べ終わりたくない気持ちもあり、ひと口ひと口大切に味わった。

 

確かに、くじら料理はおいしい!この舌で実際に味わい、くじらの魅力を体感することができた。

しかしくじらの魅力はそれだけじゃない!とまだまだ語り足りない様子の三人…。三人の紹介を兼ね、ここは気の済むまでくじら愛を語ってもらおうと腹を据えた。

 

くじらについて熱く語っている岸本さん

 

岸本博士はもともとくじらの研究をして学位も取っている方で、まさにくじらの専門家。くじら文化振興室長である岸本さんが主に行っているのは、情報発信だ。出前講座やラジオ・テレビ・新聞の連載など、去年は一年間で106回もの情報を発信した。講座の内容は、クジラの生態から“下関はなぜ近代捕鯨の発祥の地になったのか”、はたまた世界と日本の捕鯨の歴史、くじらの利用、食文化、捕鯨の現状などなど多岐にわたる。幅広い人に理解してもらう講座を心掛けているため対象者によって内容を変えており、小学生であれば30分から、大人向けは長ければ1時間半にもおよぶ充実した講座となっている。

岸本さんにとっては研究の対象であるくじら。岸本さんに言わせると、くじらはそのすべてが“特殊”なのだそう。産業の成り立ちもとても特殊で、組織、捕り方、鯨組の立ち上げ・運用、会社の立ち上げなどすべてがほかの産業と一線を画しているという。産業に限ってのことではなく、それぞれの市町ごとに食べ方に違いがあるなど、独特の食文化があるのも面白い。そして食べるだけではなく田んぼに撒いてウンカの駆除に使ったり、油もマーガリンの原料である一方で機械油やニトログリセリンの原料にも使ったりと用途が多い。
研究すればするほどいろんな側面が出てきて、歴史・文化・経済・国際情勢・法律など、対象としてみたときにとても面白く、いろいろ調べるうちにだんだんくじらにのめり込んでいったそうだ。
それでも、「まだまだ知らないことばかり」とおっしゃる岸本さん。やればやるほどわからない、まだくじらの0.01%も知らない、というから驚きだ。しかし、「それを知っていくことが面白い」と語る岸本さんの表情は生き生きとしている。なるほど、ミステリアスなところがくじらの魅力のひとつであるようだ。

 

くじらの話をするときは本当に楽しそうな様子の亀井さん

 

捕鯨推進室の亀井さんは仕事でくじらに関わるようになって4年だそうだが、くじらへのファーストインパクトは幼少期まで遡る。
図鑑でくじらを見て、“世界で一番大きい”シロナガスクジラに心を奪われた。こんなに大きなものが海に浮かんでいるなんて、と幼心にロマンを感じたそうだ。それからはくじらのみならず魚全般に興味を持ち、それが現在につながっているため、「くじらはいいきっかけをくれた存在」と話す。亀井さんにとって、きっとくじらとの出会いは初恋のようなものなのだろう。

 

水族館で実際に触れ合ったこともある手塚さんは、くじらを語る表情もどこかやさしい

 

関門オンエアのラジオにも出演してくださった、捕鯨推進室の手塚さん。魚好きが高じて水産大学校に入り、水族館で働くという夢も叶えた。

その水族館で、ゴンドウクジラに遊んでもらっていたという手塚さん。「くじらはおかしくてかわいい生き物」と顔をほころばせつつも、「くじらは食べ物なんだという認識もある」と語る。水族館で触れ合うことでより身近になり愛着が増した半面、せっかく大事に残っている食習慣なので脈々と続いていくように、と願う気持ちもある。

「両方の気持ちがあってもいいんだと思います」と手塚さん。これこそ、究極の愛なのではないだろうか。

 

くじらの魅力について探ってきたが、三人とも口をそろえて言っていたのは、「くじらは、ロマン」という言葉。

 

くじらのポスターの前で、みなさんいい笑顔!

 

大きい存在への憧れと、未知でミステリアスな部分への好奇心。さらに、かわいくもあり愛情もあるけれど、食べるとやっぱり美味しくてその食文化をしっかり継承していきたいという気持ちもある、というその葛藤が、くじらへの愛が増す要素の一つになっているようである。

一度ハマったら抜け出せない。くじらは世界最大級の“魔性の”生き物なのかもしれない。

 

TEXT
忽那恵
関門オンエアでライティングを担当。

“くじら”という名のロマン

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夢中になれるもの、憧れるものがあるって素晴らしい。そんな人を見ているだけでも「あぁ、いいなぁ」と微笑ましくなる。   ここに、【くじら】に情熱を捧げる男たちがいる。写真を見てほしい。   [caption id="attachment_206" align="aligncenter" width="300"] 下関くじら文化振興室長 岸本博士[/caption]   この笑顔。   [caption id="attachment_191" align="aligncenter" width="300"] 下関市 水産振興課 捕鯨推進室 手塚さん[/caption]   この真剣なまなざし。   [caption id="attachment_190" align="aligncenter" width="300"] 下関市 水産振興課 捕鯨推進室 亀井さん[/caption]   この楽しそうな笑顔。   これらはすべて、【くじら】について語ってもらった時の写真だ。この顔を見るだけで、彼らがどれだけくじらに愛情を持っているのかがわかるし、さらには「え、くじらってそんなに素敵な生き物なの??」と俄然、興味がわいてくる。ここまで三人を虜にするなんて、ちょっとくじらが羨ましくなってくるほどだ。 盗めるところがあるかもしれない、というちょっとした下心もありつつ、その魅力を探るべく三人に思う存分くじらについて語ってもらった。   今回お話を伺ったのは、下関市農林水産振興部水産振興課 捕鯨推進室の手塚さんと亀井さん、そして下関市観光スポーツ文化部 文化振興課 下関くじら文化振興室長の岸本さんの三人。   [caption id="attachment_207" align="aligncenter" width="300"] くじら愛について熱く語る三人[/caption]   下関市の中でも屈指のくじらエキスパート、くじら界の精鋭と言っていいほどの情報量で、どんな質問にも答えてくれた。 “近代捕鯨発祥の地”と言われる下関市。   [caption id="attachment_187" align="aligncenter" width="300"] 関見台公園にある世界最大のシロナガスクジラを模したモニュメント[/caption]   南氷洋捕鯨の基地として捕鯨船の建造や鯨肉の陸揚げ、加工などが盛んに行われて一大産業となり、【くじら】が下関市の発展を支えてきたといっても過言ではない。そうして“くじらの街”と呼ばれるようになった下関市。街の至るところにくじらのオブジェやイラストがあったりするが、最近リニューアルした壇之浦PAもその一つ。   [caption id="attachment_208" align="aligncenter" width="300"] 壇之浦PAを入るとすぐに天井から顔を出した巨大なくじらがお出迎えしてくれる[/caption]   [caption id="attachment_209" align="aligncenter" width="300"] 壇之浦PAには缶詰、カレー、大和煮など、豊富な加工品が並ぶ[/caption]   さらには加工品を中心としたくじらコーナーもあり、くじらは観光資源としてもしっかりと認識されている印象だ。 しかし、1982年に商業捕鯨が停止。31年間もの間停止されていたが、日本政府が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退したことにより、1992年よりついに商業捕鯨が再開された。そこで“くじらの街下関”を盛り上げるため令和2年に誕生したのが『捕鯨推進室』だ。商業として確立するために消費拡大を目指し、“産業としてのくじら”を推進していくために日々奮闘している。 その活動の一つが、『下関市鯨肉消費拡大推進協議会』を発足し、くじら料理を提供する飲食店を増やす、という取り組み。鯨肉は解凍するのにコツがいるそうで、鯨肉の取り扱いの専門家を講師に招き、講習会を開くなどしている。そうやって少しでもくじら料理を提供するハードルを下げ、今年度は“加盟する飲食店100店舗”を目指している。 そんな鯨肉、そしてくじらの食文化について、もう少し掘り下げて聞いてみた。 昔はくじらを加工する拠点が下関にあったので、ハムやソーセージ、缶詰などの加工品が家に当たり前にあったという。加工品以外にも、家庭料理として醤油や野菜と合わせて南蛮煮にするなど、鯨肉は身近な食だった。お正月や節分にくじらを食べる風習は一部地域で今でも残っているそうで、「大きなものを食べて邪気を払う」という意味が込められているなど、くじらは縁起のいい食べ物でもある。 さて、せっかくなのでくじらのスペシャリストである三人におすすめの食べ方を聞いてみた。 まずは岸本さん。岸本さんはノルウェーで、日本では食べられないという“生肉”を食べたそうだ。いわゆる刺身だが、日本では完全冷凍して解凍したものしか食べられないが、ノルウェーでは気候などの関係で氷の中に埋めたまま運ぶことができる。そうすることで熟成され、「これがとんでもなくおいしかった」、とのこと。 次に手塚さん。手塚さんはバターをきかせたレアステーキがお気に入りとのこと。ごはんのおかずにもなるしビールも進む!と力説してくれた。 さいごに亀井さん。亀井さんは内臓系、特にハツをごま油でいただくのがたまらない、とのこと。流通量は少ないそうだが、新たな価値観が生まれる味だそうだ。 さすが、くじら通の三人はおすすめしてくれるくじら料理もなかなかツウ好みだが、話だけ聞いて「おいしそう」、で済ませるわけにはいかない。実際に味わってみなければ!と、下関にある唯一のくじら料理専門店【下関くじら館】さんにおじゃました。   [caption id="attachment_212" align="aligncenter" width="300"] 1977年にオープンした老舗くじら料理専門店『下関くじら館』[/caption]   まずいただいたのは『刺身・珍味盛り合わせ』。   [caption id="attachment_210" align="aligncenter" width="300"] 新鮮なくじらは色も鮮やかで美しく、一目で最上のものとわかる[/caption]   くじらのほほ肉や尾びれ部分のオバイケ、舌部分のさえずりなど。味も食感も異なる鯨の様々な部位を、余すことなく堪能できる。くじら館では、刺身醤油もポン酢もお店でブレンドしたオリジナル。くじらを最も美味しく食べられるようにすべてが考えつくされている。 そして『竜田揚げ』。   [caption id="attachment_213" align="aligncenter" width="300"] 人気メニューの“くじらの竜田揚げ”は概念が変わる美味しさ[/caption]   これがくじら!?とびっくりするほどの柔らかさ。衣のサクサク感と相まって箸が止まらない。岩塩でいただいたので、鯨肉の味をしっかりと噛みしめることができた。捕鯨推進室の三人もおっしゃっていたが、鯨肉は魚でもなく肉でもなく、“くじらの肉”としか言いようがない。くじらの美味しさは例えようがなく、一度食べてみるまで決して知ることはできないのだ。   [caption id="attachment_211" align="aligncenter" width="300"] くじらのローストはまるで牛肉のように美しい赤身[/caption]   他にもローストホイールや塩くじらなど、貴重なくじらをリーズナブルにいただくことができる。 そんな【下関くじら館】の店長・小島純子さんはくじら文化を守るために尽力している方。   [caption id="attachment_189" align="aligncenter" width="300"] とってもチャーミングな小島さん[/caption]   そのために、時間もお金も手間もかかるけれど、すべて“自家処理”にこだわっている。「絶対健康にいいことはわかっているから、子供や家族に食べさせるつもりでつくっている」と語ってくれた小島さんに、胸が熱くなる。その思いと、美味しくて食べ終わりたくない気持ちもあり、ひと口ひと口大切に味わった。   確かに、くじら料理はおいしい!この舌で実際に味わい、くじらの魅力を体感することができた。 しかしくじらの魅力はそれだけじゃない!とまだまだ語り足りない様子の三人…。三人の紹介を兼ね、ここは気の済むまでくじら愛を語ってもらおうと腹を据えた。   [caption id="attachment_193" align="aligncenter" width="300"] くじらについて熱く語っている岸本さん[/caption]   岸本博士はもともとくじらの研究をして学位も取っている方で、まさにくじらの専門家。くじら文化振興室長である岸本さんが主に行っているのは、情報発信だ。出前講座やラジオ・テレビ・新聞の連載など、去年は一年間で106回もの情報を発信した。講座の内容は、クジラの生態から“下関はなぜ近代捕鯨の発祥の地になったのか”、はたまた世界と日本の捕鯨の歴史、くじらの利用、食文化、捕鯨の現状などなど多岐にわたる。幅広い人に理解してもらう講座を心掛けているため対象者によって内容を変えており、小学生であれば30分から、大人向けは長ければ1時間半にもおよぶ充実した講座となっている。 岸本さんにとっては研究の対象であるくじら。岸本さんに言わせると、くじらはそのすべてが“特殊”なのだそう。産業の成り立ちもとても特殊で、組織、捕り方、鯨組の立ち上げ・運用、会社の立ち上げなどすべてがほかの産業と一線を画しているという。産業に限ってのことではなく、それぞれの市町ごとに食べ方に違いがあるなど、独特の食文化があるのも面白い。そして食べるだけではなく田んぼに撒いてウンカの駆除に使ったり、油もマーガリンの原料である一方で機械油やニトログリセリンの原料にも使ったりと用途が多い。 研究すればするほどいろんな側面が出てきて、歴史・文化・経済・国際情勢・法律など、対象としてみたときにとても面白く、いろいろ調べるうちにだんだんくじらにのめり込んでいったそうだ。 それでも、「まだまだ知らないことばかり」とおっしゃる岸本さん。やればやるほどわからない、まだくじらの0.01%も知らない、というから驚きだ。しかし、「それを知っていくことが面白い」と語る岸本さんの表情は生き生きとしている。なるほど、ミステリアスなところがくじらの魅力のひとつであるようだ。   [caption id="attachment_192" align="aligncenter" width="300"] くじらの話をするときは本当に楽しそうな様子の亀井さん[/caption]   捕鯨推進室の亀井さんは仕事でくじらに関わるようになって4年だそうだが、くじらへのファーストインパクトは幼少期まで遡る。 図鑑でくじらを見て、“世界で一番大きい”シロナガスクジラに心を奪われた。こんなに大きなものが海に浮かんでいるなんて、と幼心にロマンを感じたそうだ。それからはくじらのみならず魚全般に興味を持ち、それが現在につながっているため、「くじらはいいきっかけをくれた存在」と話す。亀井さんにとって、きっとくじらとの出会いは初恋のようなものなのだろう。   [caption id="attachment_214" align="aligncenter" width="300"] 水族館で実際に触れ合ったこともある手塚さんは、くじらを語る表情もどこかやさしい[/caption]   関門オンエアのラジオにも出演してくださった、捕鯨推進室の手塚さん。魚好きが高じて水産大学校に入り、水族館で働くという夢も叶えた。 その水族館で、ゴンドウクジラに遊んでもらっていたという手塚さん。「くじらはおかしくてかわいい生き物」と顔をほころばせつつも、「くじらは食べ物なんだという認識もある」と語る。水族館で触れ合うことでより身近になり愛着が増した半面、せっかく大事に残っている食習慣なので脈々と続いていくように、と願う気持ちもある。 「両方の気持ちがあってもいいんだと思います」と手塚さん。これこそ、究極の愛なのではないだろうか。   くじらの魅力について探ってきたが、三人とも口をそろえて言っていたのは、「くじらは、ロマン」という言葉。   [caption id="attachment_215" align="aligncenter" width="300"] くじらのポスターの前で、みなさんいい笑顔![/caption]   大きい存在への憧れと、未知でミステリアスな部分への好奇心。さらに、かわいくもあり愛情もあるけれど、食べるとやっぱり美味しくてその食文化をしっかり継承していきたいという気持ちもある、というその葛藤が、くじらへの愛が増す要素の一つになっているようである。 一度ハマったら抜け出せない。くじらは世界最大級の“魔性の”生き物なのかもしれない。  

TEXT [word_balloon id="4" size="M" position="L" name_position="on_balloon" radius="false" balloon="talk"]関門オンエアでライティングを担当。[/word_balloon]

関門ON AIRナビ

“くじら”という名のロマン

2021.08.25

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夢中になれるもの、憧れるものがあるって素晴らしい。そんな人を見ているだけでも「あぁ、いいなぁ」と微笑ましくなる。

 

ここに、【くじら】に情熱を捧げる男たちがいる。写真を見てほしい。

 

下関くじら文化振興室長 岸本博士

 

この笑顔。

 

下関市 水産振興課 捕鯨推進室 手塚さん

 

この真剣なまなざし。

 

下関市 水産振興課 捕鯨推進室 亀井さん

 

この楽しそうな笑顔。

 

これらはすべて、【くじら】について語ってもらった時の写真だ。この顔を見るだけで、彼らがどれだけくじらに愛情を持っているのかがわかるし、さらには「え、くじらってそんなに素敵な生き物なの??」と俄然、興味がわいてくる。ここまで三人を虜にするなんて、ちょっとくじらが羨ましくなってくるほどだ。

盗めるところがあるかもしれない、というちょっとした下心もありつつ、その魅力を探るべく三人に思う存分くじらについて語ってもらった。

 

今回お話を伺ったのは、下関市農林水産振興部水産振興課 捕鯨推進室の手塚さんと亀井さん、そして下関市観光スポーツ文化部 文化振興課 下関くじら文化振興室長の岸本さんの三人。

 

くじら愛について熱く語る三人

 

下関市の中でも屈指のくじらエキスパート、くじら界の精鋭と言っていいほどの情報量で、どんな質問にも答えてくれた。

“近代捕鯨発祥の地”と言われる下関市。

 

関見台公園にある世界最大のシロナガスクジラを模したモニュメント

 

南氷洋捕鯨の基地として捕鯨船の建造や鯨肉の陸揚げ、加工などが盛んに行われて一大産業となり、【くじら】が下関市の発展を支えてきたといっても過言ではない。そうして“くじらの街”と呼ばれるようになった下関市。街の至るところにくじらのオブジェやイラストがあったりするが、最近リニューアルした壇之浦PAもその一つ。

 

壇之浦PAを入るとすぐに天井から顔を出した巨大なくじらがお出迎えしてくれる

 

壇之浦PAには缶詰、カレー、大和煮など、豊富な加工品が並ぶ

 

さらには加工品を中心としたくじらコーナーもあり、くじらは観光資源としてもしっかりと認識されている印象だ。

しかし、1982年に商業捕鯨が停止。31年間もの間停止されていたが、日本政府が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退したことにより、1992年よりついに商業捕鯨が再開された。そこで“くじらの街下関”を盛り上げるため令和2年に誕生したのが『捕鯨推進室』だ。商業として確立するために消費拡大を目指し、“産業としてのくじら”を推進していくために日々奮闘している。

その活動の一つが、『下関市鯨肉消費拡大推進協議会』を発足し、くじら料理を提供する飲食店を増やす、という取り組み。鯨肉は解凍するのにコツがいるそうで、鯨肉の取り扱いの専門家を講師に招き、講習会を開くなどしている。そうやって少しでもくじら料理を提供するハードルを下げ、今年度は“加盟する飲食店100店舗”を目指している。

そんな鯨肉、そしてくじらの食文化について、もう少し掘り下げて聞いてみた。

昔はくじらを加工する拠点が下関にあったので、ハムやソーセージ、缶詰などの加工品が家に当たり前にあったという。加工品以外にも、家庭料理として醤油や野菜と合わせて南蛮煮にするなど、鯨肉は身近な食だった。お正月や節分にくじらを食べる風習は一部地域で今でも残っているそうで、「大きなものを食べて邪気を払う」という意味が込められているなど、くじらは縁起のいい食べ物でもある。

さて、せっかくなのでくじらのスペシャリストである三人におすすめの食べ方を聞いてみた。
まずは岸本さん。岸本さんはノルウェーで、日本では食べられないという“生肉”を食べたそうだ。いわゆる刺身だが、日本では完全冷凍して解凍したものしか食べられないが、ノルウェーでは気候などの関係で氷の中に埋めたまま運ぶことができる。そうすることで熟成され、「これがとんでもなくおいしかった」、とのこと。
次に手塚さん。手塚さんはバターをきかせたレアステーキがお気に入りとのこと。ごはんのおかずにもなるしビールも進む!と力説してくれた。
さいごに亀井さん。亀井さんは内臓系、特にハツをごま油でいただくのがたまらない、とのこと。流通量は少ないそうだが、新たな価値観が生まれる味だそうだ。

さすが、くじら通の三人はおすすめしてくれるくじら料理もなかなかツウ好みだが、話だけ聞いて「おいしそう」、で済ませるわけにはいかない。実際に味わってみなければ!と、下関にある唯一のくじら料理専門店【下関くじら館】さんにおじゃました。

 

1977年にオープンした老舗くじら料理専門店『下関くじら館』

 

まずいただいたのは『刺身・珍味盛り合わせ』。

 

新鮮なくじらは色も鮮やかで美しく、一目で最上のものとわかる

 

くじらのほほ肉や尾びれ部分のオバイケ、舌部分のさえずりなど。味も食感も異なる鯨の様々な部位を、余すことなく堪能できる。くじら館では、刺身醤油もポン酢もお店でブレンドしたオリジナル。くじらを最も美味しく食べられるようにすべてが考えつくされている。

そして『竜田揚げ』。

 

人気メニューの“くじらの竜田揚げ”は概念が変わる美味しさ

 

これがくじら!?とびっくりするほどの柔らかさ。衣のサクサク感と相まって箸が止まらない。岩塩でいただいたので、鯨肉の味をしっかりと噛みしめることができた。捕鯨推進室の三人もおっしゃっていたが、鯨肉は魚でもなく肉でもなく、“くじらの肉”としか言いようがない。くじらの美味しさは例えようがなく、一度食べてみるまで決して知ることはできないのだ。

 

くじらのローストはまるで牛肉のように美しい赤身

 

他にもローストホイールや塩くじらなど、貴重なくじらをリーズナブルにいただくことができる。

そんな【下関くじら館】の店長・小島純子さんはくじら文化を守るために尽力している方。

 

とってもチャーミングな小島さん

 

そのために、時間もお金も手間もかかるけれど、すべて“自家処理”にこだわっている。「絶対健康にいいことはわかっているから、子供や家族に食べさせるつもりでつくっている」と語ってくれた小島さんに、胸が熱くなる。その思いと、美味しくて食べ終わりたくない気持ちもあり、ひと口ひと口大切に味わった。

 

確かに、くじら料理はおいしい!この舌で実際に味わい、くじらの魅力を体感することができた。

しかしくじらの魅力はそれだけじゃない!とまだまだ語り足りない様子の三人…。三人の紹介を兼ね、ここは気の済むまでくじら愛を語ってもらおうと腹を据えた。

 

くじらについて熱く語っている岸本さん

 

岸本博士はもともとくじらの研究をして学位も取っている方で、まさにくじらの専門家。くじら文化振興室長である岸本さんが主に行っているのは、情報発信だ。出前講座やラジオ・テレビ・新聞の連載など、去年は一年間で106回もの情報を発信した。講座の内容は、クジラの生態から“下関はなぜ近代捕鯨の発祥の地になったのか”、はたまた世界と日本の捕鯨の歴史、くじらの利用、食文化、捕鯨の現状などなど多岐にわたる。幅広い人に理解してもらう講座を心掛けているため対象者によって内容を変えており、小学生であれば30分から、大人向けは長ければ1時間半にもおよぶ充実した講座となっている。

岸本さんにとっては研究の対象であるくじら。岸本さんに言わせると、くじらはそのすべてが“特殊”なのだそう。産業の成り立ちもとても特殊で、組織、捕り方、鯨組の立ち上げ・運用、会社の立ち上げなどすべてがほかの産業と一線を画しているという。産業に限ってのことではなく、それぞれの市町ごとに食べ方に違いがあるなど、独特の食文化があるのも面白い。そして食べるだけではなく田んぼに撒いてウンカの駆除に使ったり、油もマーガリンの原料である一方で機械油やニトログリセリンの原料にも使ったりと用途が多い。
研究すればするほどいろんな側面が出てきて、歴史・文化・経済・国際情勢・法律など、対象としてみたときにとても面白く、いろいろ調べるうちにだんだんくじらにのめり込んでいったそうだ。
それでも、「まだまだ知らないことばかり」とおっしゃる岸本さん。やればやるほどわからない、まだくじらの0.01%も知らない、というから驚きだ。しかし、「それを知っていくことが面白い」と語る岸本さんの表情は生き生きとしている。なるほど、ミステリアスなところがくじらの魅力のひとつであるようだ。

 

くじらの話をするときは本当に楽しそうな様子の亀井さん

 

捕鯨推進室の亀井さんは仕事でくじらに関わるようになって4年だそうだが、くじらへのファーストインパクトは幼少期まで遡る。
図鑑でくじらを見て、“世界で一番大きい”シロナガスクジラに心を奪われた。こんなに大きなものが海に浮かんでいるなんて、と幼心にロマンを感じたそうだ。それからはくじらのみならず魚全般に興味を持ち、それが現在につながっているため、「くじらはいいきっかけをくれた存在」と話す。亀井さんにとって、きっとくじらとの出会いは初恋のようなものなのだろう。

 

水族館で実際に触れ合ったこともある手塚さんは、くじらを語る表情もどこかやさしい

 

関門オンエアのラジオにも出演してくださった、捕鯨推進室の手塚さん。魚好きが高じて水産大学校に入り、水族館で働くという夢も叶えた。

その水族館で、ゴンドウクジラに遊んでもらっていたという手塚さん。「くじらはおかしくてかわいい生き物」と顔をほころばせつつも、「くじらは食べ物なんだという認識もある」と語る。水族館で触れ合うことでより身近になり愛着が増した半面、せっかく大事に残っている食習慣なので脈々と続いていくように、と願う気持ちもある。

「両方の気持ちがあってもいいんだと思います」と手塚さん。これこそ、究極の愛なのではないだろうか。

 

くじらの魅力について探ってきたが、三人とも口をそろえて言っていたのは、「くじらは、ロマン」という言葉。

 

くじらのポスターの前で、みなさんいい笑顔!

 

大きい存在への憧れと、未知でミステリアスな部分への好奇心。さらに、かわいくもあり愛情もあるけれど、食べるとやっぱり美味しくてその食文化をしっかり継承していきたいという気持ちもある、というその葛藤が、くじらへの愛が増す要素の一つになっているようである。

一度ハマったら抜け出せない。くじらは世界最大級の“魔性の”生き物なのかもしれない。

 

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忽那恵
関門オンエアでライティングを担当。

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『ノッポさんとクボスケの井戸端ONAIR』今後に注目!メタバースとリアルを繋げるアツい想いからノッポさんが感じたこととは!?『メタバース』を振り返る!
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📢ノッポさんとクボスケの井戸端ON AIR📻
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まずは黄一点で受賞に臨んだNEXCO西日本本社での表彰の裏話について🏆
そしてメタバースの回をふりかえります!
良いタイミングでお話が聞けたので、メタノッポ目指してこれからも動向を追っていきたいと思います
自分の好きなワールドが創れる?下関市からメタバースを新たなチャレンジができる場所へ!『メタバース』の魅力に迫る!-後編-
下関でメタバースに関する活動をしている津田さんと、メタバースの住人でんこさんにお話を伺う後編!
 
お二人が感じる【メタバース】の魅力や可能性とは?
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今が始めるチャンス
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自分の好きなワールドが創れる?下関市からメタバースを新たなチャレンジができる場所へ!『メタバース』の魅力に迫る!-前編-
【メタバース】って何
 
下関でメタバースに関する活動をしている津田さんと、メタバースの住人でんこさんにご出演いただき、お話を伺いました👂
 
お二人は普段どんな活動をしているの?メタバースってどんな場所?何ができるの?などノッポさんがグイグイ聞いていきます
『ノッポさんとクボスケの井戸端ONAIR』熱量が共感を生む!密着企画から見えたノッポさんが伝えたいこととは?『関門海峡メガジップライン』を振り返る!
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『関門海峡メガジップライン』密着企画第二弾についてふりかえり!
 
VRで疑似体験した二人の感想は
関門の事業だからこそ、その過程に密着できていることにも二人は特別な想いを感じているようです
冒頭には嬉しい報告も🎉
『関門海峡メガジップライン密着企画第2弾』ジップラインが完成した姿を語る!実現に向けて今ぶつかっている関門とは?-後編-
過去放送の中でも反響の大きかった【関門海峡メガジップライン】密着企画第2弾
 
後編では、メガジップライン実現のために私たちができることや、新しい交通機関について考えを巡らせます
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