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女性がさらに美しくなる魅惑の町・佐伯

2021.12.28

TOP > 関門ON AIRナビ > 女性がさらに美しくなる魅惑の町・佐伯

○佐伯市の魅力とは?

大分県の南東部、宮崎県との県境にあり、九州の市町村の中で最大の面積を誇る佐伯市。270㎞にも及ぶ透明度の高い美しいリアス式の海岸が多数点在しています。また、九州山脈から広がる山間部の自然は、季節や時間帯によって様々な表情を見せてくれます。新鮮な海の幸・山の幸が豊富なのも佐伯の魅力のひとつ。海あり山あり、両方の気候が感じられカラッと気持ちのいい気候の佐伯市なので、住んでいる人たちもカラッとしておおらかで明るく、来る人をあたたかく迎え入れてくれます。そして屈託なく話しかけてくれると、旅先であることを忘れるくらい地元の人と仲良くなって、この土地に溶け込んでしまう、そんな吸引力を持った佐伯市。

欲張りな女子がほしがる、その全部が佐伯にはある!!

後悔しないように毎食本気で何を食べるか悩むけれど、何を食べても美味しい。美味しいだけでなく、美容や健康にいい食と、楽しくわいわいできる“空間”まで!

あなたを満足させる、穏やかな時の流れに身を委ねる体験が待っています。

さっそく、巡ってみましょう!

 

■糀で世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい【糀屋本店】

 

築150年以上という趣ある糀屋本店の社屋

 

味噌や醤油・甘酒などをつくるときに用いる“糀”(こうじ)。その専門店である【糀屋本店】は、元禄二年(1689年)創業、330年以上も佐伯の健康を支えてきました。

糀は三大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質を分解する酵素を備えています。酵素が不足すると、免疫力が低下したり肌が荒れたり体調に様々な悪影響が及ぼされるため、その酵素を補ってくれる糀は、アンチエイジングや美容に最適なんですって!

それだけではありません。

糀は酵素の力で三大栄養素を分解しますが、その中でもたんぱく質は分解されて旨味に変わります。たんぱく質といえば肉類、魚介類、卵など様々な食品に含まれていますよね。ということは、ほとんどの料理が美味しくなる・・・!糀は魔法の調味料というわけです。

ところが、日本では古くから味噌や醤油など発酵調味料を家庭で手作りするのが一般的でしたが、手間なくスーパーで気軽に買える時代になってからは自宅で手作りする機会は減ってしまいました。

料理を美味しくするし、身体にも優しい「糀の素晴らしさを伝えたい、身近に感じてほしい」!

そんな思いから、普段の料理にも気軽に糀を使えるように【糀屋本店】の現社長・浅利妙峰さんが江戸時代の文献から見出し、配合を整えて調味料として商品化したのが塩糀です。

 

「こうじ屋ウーマン」として糀の持つ効果効能を伝えている浅利妙峰さん

 

糀屋本店で商品化されたのは2007年。塩糀レシピを考案し積極的に発信したことで次第に塩糀の存在は知られていきました。

塩を使う料理はすべて塩糀を代用することで、旨味が増すだけでなく酵素の働きもプラスされる。減塩にも繋がり、材料に塗れば食材の保存にもなる。

その万能さと手軽さで爆発的なブームが起き、塩糀は今や誰もが知る調味料となりました。

 

料理のさしすせそをすべて補える万能な糀

 

「世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい」

自らを『こうじ屋ウーマン』と名乗り、新商品を開発したり講演したりと、飛び回っている妙峰さんの艶やかなお肌や体の中から湧き上がるような生命力を目の当たりにすると、「わたしも糀を採り入れてこんな風になりたい!!」と強く思いました。健康的な食事は体も心も健やかにすることを改めて気付かされた旅でした。

 

■塩糀づくしの食事で美しくなる!【魚彩さくら亭】

その土地でしか食べられないグルメも、旅には欠かせません。

美しい日本庭園を眺めながらお食事ができる魚彩さくら亭では、『塩糀ご膳』がいただけます。

こちらは塩こうじブームの火付け役となった【糀屋本店】さんと糀をテーマに共同開発したメニューです。

 

糀がふんだんに使われた料理の数々がテーブル一杯に並ぶ

 

糀と言えば、腸内環境を整えたり、うれしい美白成分も含まれているという、美容の味方。

糀のタレに付けていただくお造りや、旬の魚や鶏肉の塩糀焼きなど、二段のお重に色とりどりの糀料理がひしめきます。

 

お造りのタレは塩糀・醤油糀・ポン酢の三種類

 

糀はアミラーゼという酵素によってでんぷん質がブドウ糖に分解されることで甘味を生み出します。さらに、プロテアーゼという酵素がたんぱく質を分解して、旨味を作り出す。塩だけを使うよりも塩糀を使った方が美味しいのは、甘味と旨味が増すからなんですね。

食材にもともと含まれている酵素は加熱すると効力を失ってしまうので、新鮮なお造りにさらに塩糀を付けることで、お魚のまろやかさや風味を最大限に引き出してくれます。

天ぷらには、糀屋本店がより手軽に糀を使えるようにと開発した糀の粉末『キスケ糀パワー』を加えたピンク岩塩を付けていただきますが、素材本来の甘味と旨味を感じることができます。

 

女子旅には美味しい料理とおしゃべりが欠かせない

 

ゆっくりとした時間の流れるさくら亭。海の幸も山の幸も豊富な佐伯だからこそ、素材そのものの味わいを活かした料理をしっかり時間をかけて楽しんでください。

 

■自分で割ってすぐ食べる!超新鮮ウニ割り体験【丸二水産】

ふだんはできないことができる、それが旅の醍醐味!

佐伯市の中でも最南部に位置する蒲江地区は、豊後水道の潮流がプランクトンを運んでくるため海は魚の宝庫となり、漁業が盛んな地域です。

そんな蒲江地区だからこそできる鮮度を活かした体験、“ウニ割り”ができるという丸二水産を訪れました。

ウニっていうと黄色いぷりっとした身を想像しますが、そうか、今まで当たり前に食べてたけれど、ウニを割って、中から身を取り出してくれる人がいるからあの美味しいウニが食べれてたんだ・・・と改めてそのありがたみを噛みしめます。

とは言え気持ちは「採れたてのウニってどんなに美味しいんだろう・・・!」という妄想でいっぱいなんですが(笑)。

というわけでさっそくウニ割り体験!

レクチャーしてくれたのは、丸二水産社長の橋本正恵さん。

 

笑顔のほがらかな丸二水産社長・橋本正恵さん

 

見るからに只者ではなさそうなビビットな衣装に身を包んでいる正恵さんは、若干20歳の時に会社を立ち上げ、沖合にブリの養殖場をつくり、女性で初めて定置網の権利を持ち、さらには民宿まで始めたり、ととにかく佐伯のポテンシャルを最大限に引き出すエネルギッシュな方です。

と聞くととても厳しい人かと思いきや、港町らしくおおらかでちょっと豪快、それでいてやさしい方言と喋り方に安心感を感じ癒される魅力あふれる方でした。

 

正恵さんがエプロンを付けてくれ、気合が入る

 

そしてこの派手派手エプロンは、昔女性が戦に行くときの恰好だったそう。法被を後ろ前逆に着てしまってますが、決して間違えたわけではありません。後ろ向きに結ぶから戦が終わるまで自分ではほどけない、っていう決意の表れだそうです。港町の女性は心構えから違います。なんだかこの衣装を身に纏うとウニとの格闘を前に、「やってやろうじゃん!」という気になってきました。

 

トゲが元気よく動く新鮮なウニたち

 

いや、でも待って、「ウニ、というかこのトゲトゲ、う、動いてる~~~」

とれたてのウニなんだから当たり前なんですが、ウニがトゲトゲだってもちろん知ってはいたけれど、実際にうにうにとトゲが動くさまを見ると、あの黄色いぷりぷりとトゲトゲが同一の存在というのはなんだか衝撃。

それでも、後ろで固く結ばれた紐を確認し、一呼吸。

お前が例えどんな殻に閉じこもってトゲで回りを寄せ付けず、ガードしていたとしても、私はお前を食ってやる!

そう決意すれば、容赦ありません。テコの原理でウニを真っ二つに割ることのできる専用の豪具で突き刺し!開いて!(ちょっと強引だけど)殻を破って中身を見せてくれたウニ・・・やさいい黄色のふわふわちゃんじゃないですか。なんだか愛おしくなってきました。

愛おしさもあって、綺麗に洗って映え良く盛り付けていきます。

愛おしいと言いつつ、食べる準備は万端。

さっそく、いただきます♪

 

ウニの身を殻に盛り付ければ、完成!

 

ウニにも種類があり、トゲの長さや色が違ったりして個性があります。味もそれぞれで違う!!天然だから味の違いがはっきりとわかります。どれもおいしい!

食べるものが違うから味も違う。人間もウニも、すべての生き物は食べ物でできていて、だからこそ毎日の食事は自分の体が喜ぶものを大事に時間をかけて食べ、そして命ある食材をいただくということに日々感謝するんですね。とれたてのウニが食べられる!っていうご褒美があるからがんばったけれど、漁師さんやウニの身を取ってくれる人たちは、私たち消費者のために日々やってくれてるんだな・・・そんな人たちの気持ちにもふれられたような、ここでしかできない体験。自分で殻を割って処理することで、食の大切さを改めて感じることができました。

 

■摩訶不思議な龍の世界に迷い込む【波当津美術館】

さて、ウニをたらふく食べて大満足したあとは、目にも保養を、ということで美術館へ。

波当津美術館では廃校になった小学校を利用して、コオロギタカシさんのアトリエと作品展示をしています。大分在住で、画家・造形作家としても活躍しているコオロギタカシさん。2016年に拠点を佐伯市に移しました。

 

教室だった場所に様々な龍の絵が飾られている

 

多くは龍がモチーフになっているのですが、その龍も一匹一匹全然雰囲気が違う。ハッとしてその場から動けなくなるくらい迫力のあるものから、思わず微笑みかけてしまうような優しさにあふれたものまで。

 

描くものによって表現方法も変わる

 

コオロギさんの龍は想像で描いたとは思えないリアリティがあって、絵画というより、「そこに居るんじゃないか」と感じるほどでした。

それに、龍以外にもかわいらしい動物が描かれたもの、流木や長靴に描かれたもの、いわゆる“作風”っていうのが一人の人間を超越してる!

 

石に描かれたサボテン、長靴に描かれたスニーカーなどユニークな作品も

 

小さな校舎の懐かしい雰囲気と、いろんな“モノ”たちが集っている感じに、不思議な世界に迷い込んだような気持ちになる波当津美術館。

それもそのはず、というか、どうやらコオロギさん自身も、不思議な縁に導かれてこの佐伯市にやってきたらしい。

展示会をするために初めて佐伯市を訪れ、ここ波当津の海で「自分の求めていたものがすべてあった」と思ったというコオロギさん。

 

理科の先生のような白衣を纏ったコオロギタカシさん

 

地元の人には「何もない」という人もいるけれど、コオロギさんにとっては『何もないということは。すべてがあるのと一緒』だと。ふ、深い・・・!

コオロギさんは波当津を訪れたことで、今までの人生がすべてこのためにあったのではないか、と思うような出来事が次々に起こったというんです。

最初に波当津を訪れたとき、たまたま王子神社に立ち寄ったコオロギさん。王子神社には天井画がありましたが、そのほとんどが色褪せ、見えなくなっていたそうです。そこで修復を買って出たコオロギさんは、約3年もの年月をかけて天井画を完成させました。

「これをするために絵を勉強してきたのかな」と思ったというほど、コオロギさんにとっても特別な思いのある作品になったと言います。

ここ波当津小学校にも導かれるように足を踏み入れ、「ここで書かなきゃ」という思いを抱いたんだそう。

「まだ奇跡の中にいるみたい」と言うコオロギさんの言葉に、きっとそうなんだろう、と腑に落ちました。目の前にいる人が奇跡の只中にいる、それがすごいことじゃなくてすんなり受け入れられる。美しい波当津の中にいると、そんなことが起こっても不思議ではない気持ちになりました。 

 

元小学校ならではの黒板に描かれたチョークアートも

 

生き生きと描かれているコオロギさんの作品が飾られた波当津小学校は活気が戻ったかのようににぎやか。気の合う友人と出会うように、きっとここでしか出会えない素敵な作品にであえるはずです。

 

■佐伯の美味しいものが全部集まる場所【海の市場まる・鮮度壱番】

 

佐伯市名物ごまだしなど佐伯市の特産品がすべて揃う

 

佐伯で一番人が集まる場所、とも言われているのが、海産物や特産品が豊富にそろう海の市場〇。

現地で新鮮なものをいただくのが一番ですが、旅の思い出に佐伯の美味しいものを買いたい!そして佐伯の魚ってこんなに美味しいんだよ、って地元の人にも知ってほしい!!と思ったら、お土産は必須ですよね。

佐伯の特産品である干物や乾物などの水産加工品がずらりと並んでいるので、佐伯の美味しさをそのまま持って帰ることができます。

 

その日に仕入れた新鮮な魚介類が買える鮮度壱番

 

そして海の市場○のお隣にあるのが、鮮度壱番。

こちらは、好きなお寿司やお惣菜を、二階のイートインスペースでいただくことができるんです。

佐伯の鮮度抜群な美味しいものが、まだまだ食べたりない!という方は、悔いのないようにこちらで思う存分食べて帰ることをおすすめします!

 

■甘酒を試飲&甘酒づくりも体験できる【麹の杜】

最後に訪れたのは、西日本で唯一見学できる甘酒工場と、ショップが隣接している麹の杜。

え、甘酒ってこんなに種類があるの!?

ショートケーキやティラミスの味がするスイーツ甘酒、季節ごとに春はさくら、夏は日向夏、秋は焼き芋、冬はあたためても美味しいおしるこの甘酒・・・??

 

隣の工場から直送の甘酒が購入できる

 

見れば見るほどどれも気になって、とても選ぶなんてできない!

と思った方もご安心ください。麹の杜では試飲もできます。自分の舌で確かめて、お気に入りの甘酒を見つけることができますよ。

もちろん飲んでも美味しい甘酒ですが、話を聞いてみると、甘酒は家庭でも砂糖代わりに使うことができて、煮物や卵焼きに使うとほんのり甘くて美味しいらしい。学校給食にも使われていて、ヨーグルト和えや蒸しパンケーキは子どもたちに大人気なんだとか!

社会見学などにも利用されているあまざけ工場。

麹の杜を運営しているぶんご酪醸株式会社は、「おじいちゃんおばあちゃん世代はまだ自分たちで甘酒をつくっていた、その文化を繋ぎたい、残していきたい」という思いで様々な取り組みをされているそうなので、小さい頃から自然とこうじ文化に触れられることで、しっかりとその思いは伝わっているのではないでしょうか。

もちろん大人も、つくられる工程を見たり甘酒を使った料理をつくったりすると“麹”が一気に身近になりますよね!

というわけで、子どもも大人も簡単にできる甘酒づくりを体験させていただきました。

「砂糖を入れなくてもこんなに甘くなるの?!」という驚きが実体験できます。

 

細かく温度を測るのが美味しい甘酒をつくるコツ

 

材料は米、米こうじ、お湯のみ。

作り方は、材料を併せて振って混ぜる、たったそれだけ!!!

ただし、一番大事なのが温度管理。工程ごとに適した温度を測りながらつくるのがコツ。

最後には認定書ももらえて、これで立派な甘酒職人です。

 

上手に甘酒ができるとあまざけ職人として認定してもらえます

 

必要なもの:保温性のある水筒(500~1000ml)※水筒のない場合はボトル代別途2500円

所要時間:15~20分

伝統も大事にしつつ革新的な商品も続々登場し、甘酒を思う存分楽しめる麹の杜。

自分でつくることでより身近に麹文化を感じることができます。麹の杜に行けば、美容と健康への近道になること間違いなしです!

○いかがだったでしょうか?

新鮮なお魚やこうじなどヘルシーなものが多く、美味しくて食べすぎちゃっても罪悪感なし!

そして豊かな自然や絵画など美しいものを見て心も美しくなれる。

さらに佐伯市が育んできた大切な食文化を知ることができる様々な体験は、ただ旅をするだけでは味わえない、その土地の息吹を感じることができます。

訪れると心も体も美しくなれる、次の女子旅の目的地は佐伯市で決まり!


#佐伯市 #観光

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○佐伯市の魅力とは?

大分県の南東部、宮崎県との県境にあり、九州の市町村の中で最大の面積を誇る佐伯市。270㎞にも及ぶ透明度の高い美しいリアス式の海岸が多数点在しています。また、九州山脈から広がる山間部の自然は、季節や時間帯によって様々な表情を見せてくれます。新鮮な海の幸・山の幸が豊富なのも佐伯の魅力のひとつ。海あり山あり、両方の気候が感じられカラッと気持ちのいい気候の佐伯市なので、住んでいる人たちもカラッとしておおらかで明るく、来る人をあたたかく迎え入れてくれます。そして屈託なく話しかけてくれると、旅先であることを忘れるくらい地元の人と仲良くなって、この土地に溶け込んでしまう、そんな吸引力を持った佐伯市。

欲張りな女子がほしがる、その全部が佐伯にはある!!

後悔しないように毎食本気で何を食べるか悩むけれど、何を食べても美味しい。美味しいだけでなく、美容や健康にいい食と、楽しくわいわいできる“空間”まで!

あなたを満足させる、穏やかな時の流れに身を委ねる体験が待っています。

さっそく、巡ってみましょう!

 

■糀で世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい【糀屋本店】

 

築150年以上という趣ある糀屋本店の社屋

 

味噌や醤油・甘酒などをつくるときに用いる“糀”(こうじ)。その専門店である【糀屋本店】は、元禄二年(1689年)創業、330年以上も佐伯の健康を支えてきました。

糀は三大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質を分解する酵素を備えています。酵素が不足すると、免疫力が低下したり肌が荒れたり体調に様々な悪影響が及ぼされるため、その酵素を補ってくれる糀は、アンチエイジングや美容に最適なんですって!

それだけではありません。

糀は酵素の力で三大栄養素を分解しますが、その中でもたんぱく質は分解されて旨味に変わります。たんぱく質といえば肉類、魚介類、卵など様々な食品に含まれていますよね。ということは、ほとんどの料理が美味しくなる・・・!糀は魔法の調味料というわけです。

ところが、日本では古くから味噌や醤油など発酵調味料を家庭で手作りするのが一般的でしたが、手間なくスーパーで気軽に買える時代になってからは自宅で手作りする機会は減ってしまいました。

料理を美味しくするし、身体にも優しい「糀の素晴らしさを伝えたい、身近に感じてほしい」!

そんな思いから、普段の料理にも気軽に糀を使えるように【糀屋本店】の現社長・浅利妙峰さんが江戸時代の文献から見出し、配合を整えて調味料として商品化したのが塩糀です。

 

「こうじ屋ウーマン」として糀の持つ効果効能を伝えている浅利妙峰さん

 

糀屋本店で商品化されたのは2007年。塩糀レシピを考案し積極的に発信したことで次第に塩糀の存在は知られていきました。

塩を使う料理はすべて塩糀を代用することで、旨味が増すだけでなく酵素の働きもプラスされる。減塩にも繋がり、材料に塗れば食材の保存にもなる。

その万能さと手軽さで爆発的なブームが起き、塩糀は今や誰もが知る調味料となりました。

 

料理のさしすせそをすべて補える万能な糀

 

「世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい」

自らを『こうじ屋ウーマン』と名乗り、新商品を開発したり講演したりと、飛び回っている妙峰さんの艶やかなお肌や体の中から湧き上がるような生命力を目の当たりにすると、「わたしも糀を採り入れてこんな風になりたい!!」と強く思いました。健康的な食事は体も心も健やかにすることを改めて気付かされた旅でした。

 

■塩糀づくしの食事で美しくなる!【魚彩さくら亭】

その土地でしか食べられないグルメも、旅には欠かせません。

美しい日本庭園を眺めながらお食事ができる魚彩さくら亭では、『塩糀ご膳』がいただけます。

こちらは塩こうじブームの火付け役となった【糀屋本店】さんと糀をテーマに共同開発したメニューです。

 

糀がふんだんに使われた料理の数々がテーブル一杯に並ぶ

 

糀と言えば、腸内環境を整えたり、うれしい美白成分も含まれているという、美容の味方。

糀のタレに付けていただくお造りや、旬の魚や鶏肉の塩糀焼きなど、二段のお重に色とりどりの糀料理がひしめきます。

 

お造りのタレは塩糀・醤油糀・ポン酢の三種類

 

糀はアミラーゼという酵素によってでんぷん質がブドウ糖に分解されることで甘味を生み出します。さらに、プロテアーゼという酵素がたんぱく質を分解して、旨味を作り出す。塩だけを使うよりも塩糀を使った方が美味しいのは、甘味と旨味が増すからなんですね。

食材にもともと含まれている酵素は加熱すると効力を失ってしまうので、新鮮なお造りにさらに塩糀を付けることで、お魚のまろやかさや風味を最大限に引き出してくれます。

天ぷらには、糀屋本店がより手軽に糀を使えるようにと開発した糀の粉末『キスケ糀パワー』を加えたピンク岩塩を付けていただきますが、素材本来の甘味と旨味を感じることができます。

 

女子旅には美味しい料理とおしゃべりが欠かせない

 

ゆっくりとした時間の流れるさくら亭。海の幸も山の幸も豊富な佐伯だからこそ、素材そのものの味わいを活かした料理をしっかり時間をかけて楽しんでください。

 

■自分で割ってすぐ食べる!超新鮮ウニ割り体験【丸二水産】

ふだんはできないことができる、それが旅の醍醐味!

佐伯市の中でも最南部に位置する蒲江地区は、豊後水道の潮流がプランクトンを運んでくるため海は魚の宝庫となり、漁業が盛んな地域です。

そんな蒲江地区だからこそできる鮮度を活かした体験、“ウニ割り”ができるという丸二水産を訪れました。

ウニっていうと黄色いぷりっとした身を想像しますが、そうか、今まで当たり前に食べてたけれど、ウニを割って、中から身を取り出してくれる人がいるからあの美味しいウニが食べれてたんだ・・・と改めてそのありがたみを噛みしめます。

とは言え気持ちは「採れたてのウニってどんなに美味しいんだろう・・・!」という妄想でいっぱいなんですが(笑)。

というわけでさっそくウニ割り体験!

レクチャーしてくれたのは、丸二水産社長の橋本正恵さん。

 

笑顔のほがらかな丸二水産社長・橋本正恵さん

 

見るからに只者ではなさそうなビビットな衣装に身を包んでいる正恵さんは、若干20歳の時に会社を立ち上げ、沖合にブリの養殖場をつくり、女性で初めて定置網の権利を持ち、さらには民宿まで始めたり、ととにかく佐伯のポテンシャルを最大限に引き出すエネルギッシュな方です。

と聞くととても厳しい人かと思いきや、港町らしくおおらかでちょっと豪快、それでいてやさしい方言と喋り方に安心感を感じ癒される魅力あふれる方でした。

 

正恵さんがエプロンを付けてくれ、気合が入る

 

そしてこの派手派手エプロンは、昔女性が戦に行くときの恰好だったそう。法被を後ろ前逆に着てしまってますが、決して間違えたわけではありません。後ろ向きに結ぶから戦が終わるまで自分ではほどけない、っていう決意の表れだそうです。港町の女性は心構えから違います。なんだかこの衣装を身に纏うとウニとの格闘を前に、「やってやろうじゃん!」という気になってきました。

 

トゲが元気よく動く新鮮なウニたち

 

いや、でも待って、「ウニ、というかこのトゲトゲ、う、動いてる~~~」

とれたてのウニなんだから当たり前なんですが、ウニがトゲトゲだってもちろん知ってはいたけれど、実際にうにうにとトゲが動くさまを見ると、あの黄色いぷりぷりとトゲトゲが同一の存在というのはなんだか衝撃。

それでも、後ろで固く結ばれた紐を確認し、一呼吸。

お前が例えどんな殻に閉じこもってトゲで回りを寄せ付けず、ガードしていたとしても、私はお前を食ってやる!

そう決意すれば、容赦ありません。テコの原理でウニを真っ二つに割ることのできる専用の豪具で突き刺し!開いて!(ちょっと強引だけど)殻を破って中身を見せてくれたウニ・・・やさいい黄色のふわふわちゃんじゃないですか。なんだか愛おしくなってきました。

愛おしさもあって、綺麗に洗って映え良く盛り付けていきます。

愛おしいと言いつつ、食べる準備は万端。

さっそく、いただきます♪

 

ウニの身を殻に盛り付ければ、完成!

 

ウニにも種類があり、トゲの長さや色が違ったりして個性があります。味もそれぞれで違う!!天然だから味の違いがはっきりとわかります。どれもおいしい!

食べるものが違うから味も違う。人間もウニも、すべての生き物は食べ物でできていて、だからこそ毎日の食事は自分の体が喜ぶものを大事に時間をかけて食べ、そして命ある食材をいただくということに日々感謝するんですね。とれたてのウニが食べられる!っていうご褒美があるからがんばったけれど、漁師さんやウニの身を取ってくれる人たちは、私たち消費者のために日々やってくれてるんだな・・・そんな人たちの気持ちにもふれられたような、ここでしかできない体験。自分で殻を割って処理することで、食の大切さを改めて感じることができました。

 

■摩訶不思議な龍の世界に迷い込む【波当津美術館】

さて、ウニをたらふく食べて大満足したあとは、目にも保養を、ということで美術館へ。

波当津美術館では廃校になった小学校を利用して、コオロギタカシさんのアトリエと作品展示をしています。大分在住で、画家・造形作家としても活躍しているコオロギタカシさん。2016年に拠点を佐伯市に移しました。

 

教室だった場所に様々な龍の絵が飾られている

 

多くは龍がモチーフになっているのですが、その龍も一匹一匹全然雰囲気が違う。ハッとしてその場から動けなくなるくらい迫力のあるものから、思わず微笑みかけてしまうような優しさにあふれたものまで。

 

描くものによって表現方法も変わる

 

コオロギさんの龍は想像で描いたとは思えないリアリティがあって、絵画というより、「そこに居るんじゃないか」と感じるほどでした。

それに、龍以外にもかわいらしい動物が描かれたもの、流木や長靴に描かれたもの、いわゆる“作風”っていうのが一人の人間を超越してる!

 

石に描かれたサボテン、長靴に描かれたスニーカーなどユニークな作品も

 

小さな校舎の懐かしい雰囲気と、いろんな“モノ”たちが集っている感じに、不思議な世界に迷い込んだような気持ちになる波当津美術館。

それもそのはず、というか、どうやらコオロギさん自身も、不思議な縁に導かれてこの佐伯市にやってきたらしい。

展示会をするために初めて佐伯市を訪れ、ここ波当津の海で「自分の求めていたものがすべてあった」と思ったというコオロギさん。

 

理科の先生のような白衣を纏ったコオロギタカシさん

 

地元の人には「何もない」という人もいるけれど、コオロギさんにとっては『何もないということは。すべてがあるのと一緒』だと。ふ、深い・・・!

コオロギさんは波当津を訪れたことで、今までの人生がすべてこのためにあったのではないか、と思うような出来事が次々に起こったというんです。

最初に波当津を訪れたとき、たまたま王子神社に立ち寄ったコオロギさん。王子神社には天井画がありましたが、そのほとんどが色褪せ、見えなくなっていたそうです。そこで修復を買って出たコオロギさんは、約3年もの年月をかけて天井画を完成させました。

「これをするために絵を勉強してきたのかな」と思ったというほど、コオロギさんにとっても特別な思いのある作品になったと言います。

ここ波当津小学校にも導かれるように足を踏み入れ、「ここで書かなきゃ」という思いを抱いたんだそう。

「まだ奇跡の中にいるみたい」と言うコオロギさんの言葉に、きっとそうなんだろう、と腑に落ちました。目の前にいる人が奇跡の只中にいる、それがすごいことじゃなくてすんなり受け入れられる。美しい波当津の中にいると、そんなことが起こっても不思議ではない気持ちになりました。 

 

元小学校ならではの黒板に描かれたチョークアートも

 

生き生きと描かれているコオロギさんの作品が飾られた波当津小学校は活気が戻ったかのようににぎやか。気の合う友人と出会うように、きっとここでしか出会えない素敵な作品にであえるはずです。

 

■佐伯の美味しいものが全部集まる場所【海の市場まる・鮮度壱番】

 

佐伯市名物ごまだしなど佐伯市の特産品がすべて揃う

 

佐伯で一番人が集まる場所、とも言われているのが、海産物や特産品が豊富にそろう海の市場〇。

現地で新鮮なものをいただくのが一番ですが、旅の思い出に佐伯の美味しいものを買いたい!そして佐伯の魚ってこんなに美味しいんだよ、って地元の人にも知ってほしい!!と思ったら、お土産は必須ですよね。

佐伯の特産品である干物や乾物などの水産加工品がずらりと並んでいるので、佐伯の美味しさをそのまま持って帰ることができます。

 

その日に仕入れた新鮮な魚介類が買える鮮度壱番

 

そして海の市場○のお隣にあるのが、鮮度壱番。

こちらは、好きなお寿司やお惣菜を、二階のイートインスペースでいただくことができるんです。

佐伯の鮮度抜群な美味しいものが、まだまだ食べたりない!という方は、悔いのないようにこちらで思う存分食べて帰ることをおすすめします!

 

■甘酒を試飲&甘酒づくりも体験できる【麹の杜】

最後に訪れたのは、西日本で唯一見学できる甘酒工場と、ショップが隣接している麹の杜。

え、甘酒ってこんなに種類があるの!?

ショートケーキやティラミスの味がするスイーツ甘酒、季節ごとに春はさくら、夏は日向夏、秋は焼き芋、冬はあたためても美味しいおしるこの甘酒・・・??

 

隣の工場から直送の甘酒が購入できる

 

見れば見るほどどれも気になって、とても選ぶなんてできない!

と思った方もご安心ください。麹の杜では試飲もできます。自分の舌で確かめて、お気に入りの甘酒を見つけることができますよ。

もちろん飲んでも美味しい甘酒ですが、話を聞いてみると、甘酒は家庭でも砂糖代わりに使うことができて、煮物や卵焼きに使うとほんのり甘くて美味しいらしい。学校給食にも使われていて、ヨーグルト和えや蒸しパンケーキは子どもたちに大人気なんだとか!

社会見学などにも利用されているあまざけ工場。

麹の杜を運営しているぶんご酪醸株式会社は、「おじいちゃんおばあちゃん世代はまだ自分たちで甘酒をつくっていた、その文化を繋ぎたい、残していきたい」という思いで様々な取り組みをされているそうなので、小さい頃から自然とこうじ文化に触れられることで、しっかりとその思いは伝わっているのではないでしょうか。

もちろん大人も、つくられる工程を見たり甘酒を使った料理をつくったりすると“麹”が一気に身近になりますよね!

というわけで、子どもも大人も簡単にできる甘酒づくりを体験させていただきました。

「砂糖を入れなくてもこんなに甘くなるの?!」という驚きが実体験できます。

 

細かく温度を測るのが美味しい甘酒をつくるコツ

 

材料は米、米こうじ、お湯のみ。

作り方は、材料を併せて振って混ぜる、たったそれだけ!!!

ただし、一番大事なのが温度管理。工程ごとに適した温度を測りながらつくるのがコツ。

最後には認定書ももらえて、これで立派な甘酒職人です。

 

上手に甘酒ができるとあまざけ職人として認定してもらえます

 

必要なもの:保温性のある水筒(500~1000ml)※水筒のない場合はボトル代別途2500円

所要時間:15~20分

伝統も大事にしつつ革新的な商品も続々登場し、甘酒を思う存分楽しめる麹の杜。

自分でつくることでより身近に麹文化を感じることができます。麹の杜に行けば、美容と健康への近道になること間違いなしです!

○いかがだったでしょうか?

新鮮なお魚やこうじなどヘルシーなものが多く、美味しくて食べすぎちゃっても罪悪感なし!

そして豊かな自然や絵画など美しいものを見て心も美しくなれる。

さらに佐伯市が育んできた大切な食文化を知ることができる様々な体験は、ただ旅をするだけでは味わえない、その土地の息吹を感じることができます。

訪れると心も体も美しくなれる、次の女子旅の目的地は佐伯市で決まり!

「関門ON AIRナビ」は、放送で取り上げた地域の旬なものや地元の人だけが知っているようなことを紹介するウェブマガジンです。さあ、新しい体験の旅に出かけましょう!

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女性がさらに美しくなる魅惑の町・佐伯

○佐伯市の魅力とは?

大分県の南東部、宮崎県との県境にあり、九州の市町村の中で最大の面積を誇る佐伯市。270㎞にも及ぶ透明度の高い美しいリアス式の海岸が多数点在しています。また、九州山脈から広がる山間部の自然は、季節や時間帯によって様々な表情を見せてくれます。新鮮な海の幸・山の幸が豊富なのも佐伯の魅力のひとつ。海あり山あり、両方の気候が感じられカラッと気持ちのいい気候の佐伯市なので、住んでいる人たちもカラッとしておおらかで明るく、来る人をあたたかく迎え入れてくれます。そして屈託なく話しかけてくれると、旅先であることを忘れるくらい地元の人と仲良くなって、この土地に溶け込んでしまう、そんな吸引力を持った佐伯市。

欲張りな女子がほしがる、その全部が佐伯にはある!!

後悔しないように毎食本気で何を食べるか悩むけれど、何を食べても美味しい。美味しいだけでなく、美容や健康にいい食と、楽しくわいわいできる“空間”まで!

あなたを満足させる、穏やかな時の流れに身を委ねる体験が待っています。

さっそく、巡ってみましょう!

 

■糀で世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい【糀屋本店】

 

築150年以上という趣ある糀屋本店の社屋

 

味噌や醤油・甘酒などをつくるときに用いる“糀”(こうじ)。その専門店である【糀屋本店】は、元禄二年(1689年)創業、330年以上も佐伯の健康を支えてきました。

糀は三大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質を分解する酵素を備えています。酵素が不足すると、免疫力が低下したり肌が荒れたり体調に様々な悪影響が及ぼされるため、その酵素を補ってくれる糀は、アンチエイジングや美容に最適なんですって!

それだけではありません。

糀は酵素の力で三大栄養素を分解しますが、その中でもたんぱく質は分解されて旨味に変わります。たんぱく質といえば肉類、魚介類、卵など様々な食品に含まれていますよね。ということは、ほとんどの料理が美味しくなる・・・!糀は魔法の調味料というわけです。

ところが、日本では古くから味噌や醤油など発酵調味料を家庭で手作りするのが一般的でしたが、手間なくスーパーで気軽に買える時代になってからは自宅で手作りする機会は減ってしまいました。

料理を美味しくするし、身体にも優しい「糀の素晴らしさを伝えたい、身近に感じてほしい」!

そんな思いから、普段の料理にも気軽に糀を使えるように【糀屋本店】の現社長・浅利妙峰さんが江戸時代の文献から見出し、配合を整えて調味料として商品化したのが塩糀です。

 

「こうじ屋ウーマン」として糀の持つ効果効能を伝えている浅利妙峰さん

 

糀屋本店で商品化されたのは2007年。塩糀レシピを考案し積極的に発信したことで次第に塩糀の存在は知られていきました。

塩を使う料理はすべて塩糀を代用することで、旨味が増すだけでなく酵素の働きもプラスされる。減塩にも繋がり、材料に塗れば食材の保存にもなる。

その万能さと手軽さで爆発的なブームが起き、塩糀は今や誰もが知る調味料となりました。

 

料理のさしすせそをすべて補える万能な糀

 

「世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい」

自らを『こうじ屋ウーマン』と名乗り、新商品を開発したり講演したりと、飛び回っている妙峰さんの艶やかなお肌や体の中から湧き上がるような生命力を目の当たりにすると、「わたしも糀を採り入れてこんな風になりたい!!」と強く思いました。健康的な食事は体も心も健やかにすることを改めて気付かされた旅でした。

 

■塩糀づくしの食事で美しくなる!【魚彩さくら亭】

その土地でしか食べられないグルメも、旅には欠かせません。

美しい日本庭園を眺めながらお食事ができる魚彩さくら亭では、『塩糀ご膳』がいただけます。

こちらは塩こうじブームの火付け役となった【糀屋本店】さんと糀をテーマに共同開発したメニューです。

 

糀がふんだんに使われた料理の数々がテーブル一杯に並ぶ

 

糀と言えば、腸内環境を整えたり、うれしい美白成分も含まれているという、美容の味方。

糀のタレに付けていただくお造りや、旬の魚や鶏肉の塩糀焼きなど、二段のお重に色とりどりの糀料理がひしめきます。

 

お造りのタレは塩糀・醤油糀・ポン酢の三種類

 

糀はアミラーゼという酵素によってでんぷん質がブドウ糖に分解されることで甘味を生み出します。さらに、プロテアーゼという酵素がたんぱく質を分解して、旨味を作り出す。塩だけを使うよりも塩糀を使った方が美味しいのは、甘味と旨味が増すからなんですね。

食材にもともと含まれている酵素は加熱すると効力を失ってしまうので、新鮮なお造りにさらに塩糀を付けることで、お魚のまろやかさや風味を最大限に引き出してくれます。

天ぷらには、糀屋本店がより手軽に糀を使えるようにと開発した糀の粉末『キスケ糀パワー』を加えたピンク岩塩を付けていただきますが、素材本来の甘味と旨味を感じることができます。

 

女子旅には美味しい料理とおしゃべりが欠かせない

 

ゆっくりとした時間の流れるさくら亭。海の幸も山の幸も豊富な佐伯だからこそ、素材そのものの味わいを活かした料理をしっかり時間をかけて楽しんでください。

 

■自分で割ってすぐ食べる!超新鮮ウニ割り体験【丸二水産】

ふだんはできないことができる、それが旅の醍醐味!

佐伯市の中でも最南部に位置する蒲江地区は、豊後水道の潮流がプランクトンを運んでくるため海は魚の宝庫となり、漁業が盛んな地域です。

そんな蒲江地区だからこそできる鮮度を活かした体験、“ウニ割り”ができるという丸二水産を訪れました。

ウニっていうと黄色いぷりっとした身を想像しますが、そうか、今まで当たり前に食べてたけれど、ウニを割って、中から身を取り出してくれる人がいるからあの美味しいウニが食べれてたんだ・・・と改めてそのありがたみを噛みしめます。

とは言え気持ちは「採れたてのウニってどんなに美味しいんだろう・・・!」という妄想でいっぱいなんですが(笑)。

というわけでさっそくウニ割り体験!

レクチャーしてくれたのは、丸二水産社長の橋本正恵さん。

 

笑顔のほがらかな丸二水産社長・橋本正恵さん

 

見るからに只者ではなさそうなビビットな衣装に身を包んでいる正恵さんは、若干20歳の時に会社を立ち上げ、沖合にブリの養殖場をつくり、女性で初めて定置網の権利を持ち、さらには民宿まで始めたり、ととにかく佐伯のポテンシャルを最大限に引き出すエネルギッシュな方です。

と聞くととても厳しい人かと思いきや、港町らしくおおらかでちょっと豪快、それでいてやさしい方言と喋り方に安心感を感じ癒される魅力あふれる方でした。

 

正恵さんがエプロンを付けてくれ、気合が入る

 

そしてこの派手派手エプロンは、昔女性が戦に行くときの恰好だったそう。法被を後ろ前逆に着てしまってますが、決して間違えたわけではありません。後ろ向きに結ぶから戦が終わるまで自分ではほどけない、っていう決意の表れだそうです。港町の女性は心構えから違います。なんだかこの衣装を身に纏うとウニとの格闘を前に、「やってやろうじゃん!」という気になってきました。

 

トゲが元気よく動く新鮮なウニたち

 

いや、でも待って、「ウニ、というかこのトゲトゲ、う、動いてる~~~」

とれたてのウニなんだから当たり前なんですが、ウニがトゲトゲだってもちろん知ってはいたけれど、実際にうにうにとトゲが動くさまを見ると、あの黄色いぷりぷりとトゲトゲが同一の存在というのはなんだか衝撃。

それでも、後ろで固く結ばれた紐を確認し、一呼吸。

お前が例えどんな殻に閉じこもってトゲで回りを寄せ付けず、ガードしていたとしても、私はお前を食ってやる!

そう決意すれば、容赦ありません。テコの原理でウニを真っ二つに割ることのできる専用の豪具で突き刺し!開いて!(ちょっと強引だけど)殻を破って中身を見せてくれたウニ・・・やさいい黄色のふわふわちゃんじゃないですか。なんだか愛おしくなってきました。

愛おしさもあって、綺麗に洗って映え良く盛り付けていきます。

愛おしいと言いつつ、食べる準備は万端。

さっそく、いただきます♪

 

ウニの身を殻に盛り付ければ、完成!

 

ウニにも種類があり、トゲの長さや色が違ったりして個性があります。味もそれぞれで違う!!天然だから味の違いがはっきりとわかります。どれもおいしい!

食べるものが違うから味も違う。人間もウニも、すべての生き物は食べ物でできていて、だからこそ毎日の食事は自分の体が喜ぶものを大事に時間をかけて食べ、そして命ある食材をいただくということに日々感謝するんですね。とれたてのウニが食べられる!っていうご褒美があるからがんばったけれど、漁師さんやウニの身を取ってくれる人たちは、私たち消費者のために日々やってくれてるんだな・・・そんな人たちの気持ちにもふれられたような、ここでしかできない体験。自分で殻を割って処理することで、食の大切さを改めて感じることができました。

 

■摩訶不思議な龍の世界に迷い込む【波当津美術館】

さて、ウニをたらふく食べて大満足したあとは、目にも保養を、ということで美術館へ。

波当津美術館では廃校になった小学校を利用して、コオロギタカシさんのアトリエと作品展示をしています。大分在住で、画家・造形作家としても活躍しているコオロギタカシさん。2016年に拠点を佐伯市に移しました。

 

教室だった場所に様々な龍の絵が飾られている

 

多くは龍がモチーフになっているのですが、その龍も一匹一匹全然雰囲気が違う。ハッとしてその場から動けなくなるくらい迫力のあるものから、思わず微笑みかけてしまうような優しさにあふれたものまで。

 

描くものによって表現方法も変わる

 

コオロギさんの龍は想像で描いたとは思えないリアリティがあって、絵画というより、「そこに居るんじゃないか」と感じるほどでした。

それに、龍以外にもかわいらしい動物が描かれたもの、流木や長靴に描かれたもの、いわゆる“作風”っていうのが一人の人間を超越してる!

 

石に描かれたサボテン、長靴に描かれたスニーカーなどユニークな作品も

 

小さな校舎の懐かしい雰囲気と、いろんな“モノ”たちが集っている感じに、不思議な世界に迷い込んだような気持ちになる波当津美術館。

それもそのはず、というか、どうやらコオロギさん自身も、不思議な縁に導かれてこの佐伯市にやってきたらしい。

展示会をするために初めて佐伯市を訪れ、ここ波当津の海で「自分の求めていたものがすべてあった」と思ったというコオロギさん。

 

理科の先生のような白衣を纏ったコオロギタカシさん

 

地元の人には「何もない」という人もいるけれど、コオロギさんにとっては『何もないということは。すべてがあるのと一緒』だと。ふ、深い・・・!

コオロギさんは波当津を訪れたことで、今までの人生がすべてこのためにあったのではないか、と思うような出来事が次々に起こったというんです。

最初に波当津を訪れたとき、たまたま王子神社に立ち寄ったコオロギさん。王子神社には天井画がありましたが、そのほとんどが色褪せ、見えなくなっていたそうです。そこで修復を買って出たコオロギさんは、約3年もの年月をかけて天井画を完成させました。

「これをするために絵を勉強してきたのかな」と思ったというほど、コオロギさんにとっても特別な思いのある作品になったと言います。

ここ波当津小学校にも導かれるように足を踏み入れ、「ここで書かなきゃ」という思いを抱いたんだそう。

「まだ奇跡の中にいるみたい」と言うコオロギさんの言葉に、きっとそうなんだろう、と腑に落ちました。目の前にいる人が奇跡の只中にいる、それがすごいことじゃなくてすんなり受け入れられる。美しい波当津の中にいると、そんなことが起こっても不思議ではない気持ちになりました。 

 

元小学校ならではの黒板に描かれたチョークアートも

 

生き生きと描かれているコオロギさんの作品が飾られた波当津小学校は活気が戻ったかのようににぎやか。気の合う友人と出会うように、きっとここでしか出会えない素敵な作品にであえるはずです。

 

■佐伯の美味しいものが全部集まる場所【海の市場まる・鮮度壱番】

 

佐伯市名物ごまだしなど佐伯市の特産品がすべて揃う

 

佐伯で一番人が集まる場所、とも言われているのが、海産物や特産品が豊富にそろう海の市場〇。

現地で新鮮なものをいただくのが一番ですが、旅の思い出に佐伯の美味しいものを買いたい!そして佐伯の魚ってこんなに美味しいんだよ、って地元の人にも知ってほしい!!と思ったら、お土産は必須ですよね。

佐伯の特産品である干物や乾物などの水産加工品がずらりと並んでいるので、佐伯の美味しさをそのまま持って帰ることができます。

 

その日に仕入れた新鮮な魚介類が買える鮮度壱番

 

そして海の市場○のお隣にあるのが、鮮度壱番。

こちらは、好きなお寿司やお惣菜を、二階のイートインスペースでいただくことができるんです。

佐伯の鮮度抜群な美味しいものが、まだまだ食べたりない!という方は、悔いのないようにこちらで思う存分食べて帰ることをおすすめします!

 

■甘酒を試飲&甘酒づくりも体験できる【麹の杜】

最後に訪れたのは、西日本で唯一見学できる甘酒工場と、ショップが隣接している麹の杜。

え、甘酒ってこんなに種類があるの!?

ショートケーキやティラミスの味がするスイーツ甘酒、季節ごとに春はさくら、夏は日向夏、秋は焼き芋、冬はあたためても美味しいおしるこの甘酒・・・??

 

隣の工場から直送の甘酒が購入できる

 

見れば見るほどどれも気になって、とても選ぶなんてできない!

と思った方もご安心ください。麹の杜では試飲もできます。自分の舌で確かめて、お気に入りの甘酒を見つけることができますよ。

もちろん飲んでも美味しい甘酒ですが、話を聞いてみると、甘酒は家庭でも砂糖代わりに使うことができて、煮物や卵焼きに使うとほんのり甘くて美味しいらしい。学校給食にも使われていて、ヨーグルト和えや蒸しパンケーキは子どもたちに大人気なんだとか!

社会見学などにも利用されているあまざけ工場。

麹の杜を運営しているぶんご酪醸株式会社は、「おじいちゃんおばあちゃん世代はまだ自分たちで甘酒をつくっていた、その文化を繋ぎたい、残していきたい」という思いで様々な取り組みをされているそうなので、小さい頃から自然とこうじ文化に触れられることで、しっかりとその思いは伝わっているのではないでしょうか。

もちろん大人も、つくられる工程を見たり甘酒を使った料理をつくったりすると“麹”が一気に身近になりますよね!

というわけで、子どもも大人も簡単にできる甘酒づくりを体験させていただきました。

「砂糖を入れなくてもこんなに甘くなるの?!」という驚きが実体験できます。

 

細かく温度を測るのが美味しい甘酒をつくるコツ

 

材料は米、米こうじ、お湯のみ。

作り方は、材料を併せて振って混ぜる、たったそれだけ!!!

ただし、一番大事なのが温度管理。工程ごとに適した温度を測りながらつくるのがコツ。

最後には認定書ももらえて、これで立派な甘酒職人です。

 

上手に甘酒ができるとあまざけ職人として認定してもらえます

 

必要なもの:保温性のある水筒(500~1000ml)※水筒のない場合はボトル代別途2500円

所要時間:15~20分

伝統も大事にしつつ革新的な商品も続々登場し、甘酒を思う存分楽しめる麹の杜。

自分でつくることでより身近に麹文化を感じることができます。麹の杜に行けば、美容と健康への近道になること間違いなしです!

○いかがだったでしょうか?

新鮮なお魚やこうじなどヘルシーなものが多く、美味しくて食べすぎちゃっても罪悪感なし!

そして豊かな自然や絵画など美しいものを見て心も美しくなれる。

さらに佐伯市が育んできた大切な食文化を知ることができる様々な体験は、ただ旅をするだけでは味わえない、その土地の息吹を感じることができます。

訪れると心も体も美しくなれる、次の女子旅の目的地は佐伯市で決まり!

女性がさらに美しくなる魅惑の町・佐伯

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○佐伯市の魅力とは?

大分県の南東部、宮崎県との県境にあり、九州の市町村の中で最大の面積を誇る佐伯市。270㎞にも及ぶ透明度の高い美しいリアス式の海岸が多数点在しています。また、九州山脈から広がる山間部の自然は、季節や時間帯によって様々な表情を見せてくれます。新鮮な海の幸・山の幸が豊富なのも佐伯の魅力のひとつ。海あり山あり、両方の気候が感じられカラッと気持ちのいい気候の佐伯市なので、住んでいる人たちもカラッとしておおらかで明るく、来る人をあたたかく迎え入れてくれます。そして屈託なく話しかけてくれると、旅先であることを忘れるくらい地元の人と仲良くなって、この土地に溶け込んでしまう、そんな吸引力を持った佐伯市。 欲張りな女子がほしがる、その全部が佐伯にはある!! 後悔しないように毎食本気で何を食べるか悩むけれど、何を食べても美味しい。美味しいだけでなく、美容や健康にいい食と、楽しくわいわいできる“空間”まで! あなたを満足させる、穏やかな時の流れに身を委ねる体験が待っています。 さっそく、巡ってみましょう!  

■糀で世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい【糀屋本店】

  [caption id="attachment_671" align="aligncenter" width="300"] 築150年以上という趣ある糀屋本店の社屋[/caption]   味噌や醤油・甘酒などをつくるときに用いる“糀”(こうじ)。その専門店である【糀屋本店】は、元禄二年(1689年)創業、330年以上も佐伯の健康を支えてきました。 糀は三大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質を分解する酵素を備えています。酵素が不足すると、免疫力が低下したり肌が荒れたり体調に様々な悪影響が及ぼされるため、その酵素を補ってくれる糀は、アンチエイジングや美容に最適なんですって! それだけではありません。 糀は酵素の力で三大栄養素を分解しますが、その中でもたんぱく質は分解されて旨味に変わります。たんぱく質といえば肉類、魚介類、卵など様々な食品に含まれていますよね。ということは、ほとんどの料理が美味しくなる・・・!糀は魔法の調味料というわけです。 ところが、日本では古くから味噌や醤油など発酵調味料を家庭で手作りするのが一般的でしたが、手間なくスーパーで気軽に買える時代になってからは自宅で手作りする機会は減ってしまいました。 料理を美味しくするし、身体にも優しい「糀の素晴らしさを伝えたい、身近に感じてほしい」! そんな思いから、普段の料理にも気軽に糀を使えるように【糀屋本店】の現社長・浅利妙峰さんが江戸時代の文献から見出し、配合を整えて調味料として商品化したのが塩糀です。   [caption id="attachment_672" align="aligncenter" width="300"] 「こうじ屋ウーマン」として糀の持つ効果効能を伝えている浅利妙峰さん[/caption]   糀屋本店で商品化されたのは2007年。塩糀レシピを考案し積極的に発信したことで次第に塩糀の存在は知られていきました。 塩を使う料理はすべて塩糀を代用することで、旨味が増すだけでなく酵素の働きもプラスされる。減塩にも繋がり、材料に塗れば食材の保存にもなる。 その万能さと手軽さで爆発的なブームが起き、塩糀は今や誰もが知る調味料となりました。   [caption id="attachment_673" align="aligncenter" width="300"] 料理のさしすせそをすべて補える万能な糀[/caption]   「世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい」 自らを『こうじ屋ウーマン』と名乗り、新商品を開発したり講演したりと、飛び回っている妙峰さんの艶やかなお肌や体の中から湧き上がるような生命力を目の当たりにすると、「わたしも糀を採り入れてこんな風になりたい!!」と強く思いました。健康的な食事は体も心も健やかにすることを改めて気付かされた旅でした。  

■塩糀づくしの食事で美しくなる!【魚彩さくら亭】

その土地でしか食べられないグルメも、旅には欠かせません。 美しい日本庭園を眺めながらお食事ができる魚彩さくら亭では、『塩糀ご膳』がいただけます。 こちらは塩こうじブームの火付け役となった【糀屋本店】さんと糀をテーマに共同開発したメニューです。   [caption id="attachment_674" align="aligncenter" width="300"] 糀がふんだんに使われた料理の数々がテーブル一杯に並ぶ[/caption]   糀と言えば、腸内環境を整えたり、うれしい美白成分も含まれているという、美容の味方。 糀のタレに付けていただくお造りや、旬の魚や鶏肉の塩糀焼きなど、二段のお重に色とりどりの糀料理がひしめきます。   [caption id="attachment_675" align="aligncenter" width="300"] お造りのタレは塩糀・醤油糀・ポン酢の三種類[/caption]   糀はアミラーゼという酵素によってでんぷん質がブドウ糖に分解されることで甘味を生み出します。さらに、プロテアーゼという酵素がたんぱく質を分解して、旨味を作り出す。塩だけを使うよりも塩糀を使った方が美味しいのは、甘味と旨味が増すからなんですね。 食材にもともと含まれている酵素は加熱すると効力を失ってしまうので、新鮮なお造りにさらに塩糀を付けることで、お魚のまろやかさや風味を最大限に引き出してくれます。 天ぷらには、糀屋本店がより手軽に糀を使えるようにと開発した糀の粉末『キスケ糀パワー』を加えたピンク岩塩を付けていただきますが、素材本来の甘味と旨味を感じることができます。   [caption id="attachment_676" align="aligncenter" width="300"] 女子旅には美味しい料理とおしゃべりが欠かせない[/caption]   ゆっくりとした時間の流れるさくら亭。海の幸も山の幸も豊富な佐伯だからこそ、素材そのものの味わいを活かした料理をしっかり時間をかけて楽しんでください。  

■自分で割ってすぐ食べる!超新鮮ウニ割り体験【丸二水産】

ふだんはできないことができる、それが旅の醍醐味! 佐伯市の中でも最南部に位置する蒲江地区は、豊後水道の潮流がプランクトンを運んでくるため海は魚の宝庫となり、漁業が盛んな地域です。 そんな蒲江地区だからこそできる鮮度を活かした体験、“ウニ割り”ができるという丸二水産を訪れました。 ウニっていうと黄色いぷりっとした身を想像しますが、そうか、今まで当たり前に食べてたけれど、ウニを割って、中から身を取り出してくれる人がいるからあの美味しいウニが食べれてたんだ・・・と改めてそのありがたみを噛みしめます。 とは言え気持ちは「採れたてのウニってどんなに美味しいんだろう・・・!」という妄想でいっぱいなんですが(笑)。 というわけでさっそくウニ割り体験! レクチャーしてくれたのは、丸二水産社長の橋本正恵さん。   [caption id="attachment_677" align="aligncenter" width="300"] 笑顔のほがらかな丸二水産社長・橋本正恵さん[/caption]   見るからに只者ではなさそうなビビットな衣装に身を包んでいる正恵さんは、若干20歳の時に会社を立ち上げ、沖合にブリの養殖場をつくり、女性で初めて定置網の権利を持ち、さらには民宿まで始めたり、ととにかく佐伯のポテンシャルを最大限に引き出すエネルギッシュな方です。 と聞くととても厳しい人かと思いきや、港町らしくおおらかでちょっと豪快、それでいてやさしい方言と喋り方に安心感を感じ癒される魅力あふれる方でした。   [caption id="attachment_678" align="aligncenter" width="300"] 正恵さんがエプロンを付けてくれ、気合が入る[/caption]   そしてこの派手派手エプロンは、昔女性が戦に行くときの恰好だったそう。法被を後ろ前逆に着てしまってますが、決して間違えたわけではありません。後ろ向きに結ぶから戦が終わるまで自分ではほどけない、っていう決意の表れだそうです。港町の女性は心構えから違います。なんだかこの衣装を身に纏うとウニとの格闘を前に、「やってやろうじゃん!」という気になってきました。   [caption id="attachment_679" align="aligncenter" width="300"] トゲが元気よく動く新鮮なウニたち[/caption]   いや、でも待って、「ウニ、というかこのトゲトゲ、う、動いてる~~~」 とれたてのウニなんだから当たり前なんですが、ウニがトゲトゲだってもちろん知ってはいたけれど、実際にうにうにとトゲが動くさまを見ると、あの黄色いぷりぷりとトゲトゲが同一の存在というのはなんだか衝撃。 それでも、後ろで固く結ばれた紐を確認し、一呼吸。 お前が例えどんな殻に閉じこもってトゲで回りを寄せ付けず、ガードしていたとしても、私はお前を食ってやる! そう決意すれば、容赦ありません。テコの原理でウニを真っ二つに割ることのできる専用の豪具で突き刺し!開いて!(ちょっと強引だけど)殻を破って中身を見せてくれたウニ・・・やさいい黄色のふわふわちゃんじゃないですか。なんだか愛おしくなってきました。 愛おしさもあって、綺麗に洗って映え良く盛り付けていきます。 愛おしいと言いつつ、食べる準備は万端。 さっそく、いただきます♪   [caption id="attachment_680" align="aligncenter" width="300"] ウニの身を殻に盛り付ければ、完成![/caption]   ウニにも種類があり、トゲの長さや色が違ったりして個性があります。味もそれぞれで違う!!天然だから味の違いがはっきりとわかります。どれもおいしい! 食べるものが違うから味も違う。人間もウニも、すべての生き物は食べ物でできていて、だからこそ毎日の食事は自分の体が喜ぶものを大事に時間をかけて食べ、そして命ある食材をいただくということに日々感謝するんですね。とれたてのウニが食べられる!っていうご褒美があるからがんばったけれど、漁師さんやウニの身を取ってくれる人たちは、私たち消費者のために日々やってくれてるんだな・・・そんな人たちの気持ちにもふれられたような、ここでしかできない体験。自分で殻を割って処理することで、食の大切さを改めて感じることができました。  

■摩訶不思議な龍の世界に迷い込む【波当津美術館】

さて、ウニをたらふく食べて大満足したあとは、目にも保養を、ということで美術館へ。 波当津美術館では廃校になった小学校を利用して、コオロギタカシさんのアトリエと作品展示をしています。大分在住で、画家・造形作家としても活躍しているコオロギタカシさん。2016年に拠点を佐伯市に移しました。   [caption id="attachment_681" align="aligncenter" width="300"] 教室だった場所に様々な龍の絵が飾られている[/caption]   多くは龍がモチーフになっているのですが、その龍も一匹一匹全然雰囲気が違う。ハッとしてその場から動けなくなるくらい迫力のあるものから、思わず微笑みかけてしまうような優しさにあふれたものまで。   [caption id="attachment_682" align="aligncenter" width="300"] 描くものによって表現方法も変わる[/caption]   コオロギさんの龍は想像で描いたとは思えないリアリティがあって、絵画というより、「そこに居るんじゃないか」と感じるほどでした。 それに、龍以外にもかわいらしい動物が描かれたもの、流木や長靴に描かれたもの、いわゆる“作風”っていうのが一人の人間を超越してる!   [caption id="attachment_683" align="aligncenter" width="300"] 石に描かれたサボテン、長靴に描かれたスニーカーなどユニークな作品も[/caption]   小さな校舎の懐かしい雰囲気と、いろんな“モノ”たちが集っている感じに、不思議な世界に迷い込んだような気持ちになる波当津美術館。 それもそのはず、というか、どうやらコオロギさん自身も、不思議な縁に導かれてこの佐伯市にやってきたらしい。 展示会をするために初めて佐伯市を訪れ、ここ波当津の海で「自分の求めていたものがすべてあった」と思ったというコオロギさん。   [caption id="attachment_684" align="aligncenter" width="300"] 理科の先生のような白衣を纏ったコオロギタカシさん[/caption]   地元の人には「何もない」という人もいるけれど、コオロギさんにとっては『何もないということは。すべてがあるのと一緒』だと。ふ、深い・・・! コオロギさんは波当津を訪れたことで、今までの人生がすべてこのためにあったのではないか、と思うような出来事が次々に起こったというんです。 最初に波当津を訪れたとき、たまたま王子神社に立ち寄ったコオロギさん。王子神社には天井画がありましたが、そのほとんどが色褪せ、見えなくなっていたそうです。そこで修復を買って出たコオロギさんは、約3年もの年月をかけて天井画を完成させました。 「これをするために絵を勉強してきたのかな」と思ったというほど、コオロギさんにとっても特別な思いのある作品になったと言います。 ここ波当津小学校にも導かれるように足を踏み入れ、「ここで書かなきゃ」という思いを抱いたんだそう。 「まだ奇跡の中にいるみたい」と言うコオロギさんの言葉に、きっとそうなんだろう、と腑に落ちました。目の前にいる人が奇跡の只中にいる、それがすごいことじゃなくてすんなり受け入れられる。美しい波当津の中にいると、そんなことが起こっても不思議ではない気持ちになりました。    [caption id="attachment_685" align="aligncenter" width="300"] 元小学校ならではの黒板に描かれたチョークアートも[/caption]   生き生きと描かれているコオロギさんの作品が飾られた波当津小学校は活気が戻ったかのようににぎやか。気の合う友人と出会うように、きっとここでしか出会えない素敵な作品にであえるはずです。  

■佐伯の美味しいものが全部集まる場所【海の市場まる・鮮度壱番】

  [caption id="attachment_686" align="aligncenter" width="300"] 佐伯市名物ごまだしなど佐伯市の特産品がすべて揃う[/caption]   佐伯で一番人が集まる場所、とも言われているのが、海産物や特産品が豊富にそろう海の市場〇。 現地で新鮮なものをいただくのが一番ですが、旅の思い出に佐伯の美味しいものを買いたい!そして佐伯の魚ってこんなに美味しいんだよ、って地元の人にも知ってほしい!!と思ったら、お土産は必須ですよね。 佐伯の特産品である干物や乾物などの水産加工品がずらりと並んでいるので、佐伯の美味しさをそのまま持って帰ることができます。   [caption id="attachment_687" align="aligncenter" width="300"] その日に仕入れた新鮮な魚介類が買える鮮度壱番[/caption]   そして海の市場○のお隣にあるのが、鮮度壱番。 こちらは、好きなお寿司やお惣菜を、二階のイートインスペースでいただくことができるんです。 佐伯の鮮度抜群な美味しいものが、まだまだ食べたりない!という方は、悔いのないようにこちらで思う存分食べて帰ることをおすすめします!  

■甘酒を試飲&甘酒づくりも体験できる【麹の杜】

最後に訪れたのは、西日本で唯一見学できる甘酒工場と、ショップが隣接している麹の杜。 え、甘酒ってこんなに種類があるの!? ショートケーキやティラミスの味がするスイーツ甘酒、季節ごとに春はさくら、夏は日向夏、秋は焼き芋、冬はあたためても美味しいおしるこの甘酒・・・??   [caption id="attachment_688" align="aligncenter" width="300"] 隣の工場から直送の甘酒が購入できる[/caption]   見れば見るほどどれも気になって、とても選ぶなんてできない! と思った方もご安心ください。麹の杜では試飲もできます。自分の舌で確かめて、お気に入りの甘酒を見つけることができますよ。 もちろん飲んでも美味しい甘酒ですが、話を聞いてみると、甘酒は家庭でも砂糖代わりに使うことができて、煮物や卵焼きに使うとほんのり甘くて美味しいらしい。学校給食にも使われていて、ヨーグルト和えや蒸しパンケーキは子どもたちに大人気なんだとか! 社会見学などにも利用されているあまざけ工場。 麹の杜を運営しているぶんご酪醸株式会社は、「おじいちゃんおばあちゃん世代はまだ自分たちで甘酒をつくっていた、その文化を繋ぎたい、残していきたい」という思いで様々な取り組みをされているそうなので、小さい頃から自然とこうじ文化に触れられることで、しっかりとその思いは伝わっているのではないでしょうか。 もちろん大人も、つくられる工程を見たり甘酒を使った料理をつくったりすると“麹”が一気に身近になりますよね! というわけで、子どもも大人も簡単にできる甘酒づくりを体験させていただきました。 「砂糖を入れなくてもこんなに甘くなるの?!」という驚きが実体験できます。   [caption id="attachment_689" align="aligncenter" width="300"] 細かく温度を測るのが美味しい甘酒をつくるコツ[/caption]   材料は米、米こうじ、お湯のみ。 作り方は、材料を併せて振って混ぜる、たったそれだけ!!! ただし、一番大事なのが温度管理。工程ごとに適した温度を測りながらつくるのがコツ。 最後には認定書ももらえて、これで立派な甘酒職人です。   [caption id="attachment_690" align="aligncenter" width="300"] 上手に甘酒ができるとあまざけ職人として認定してもらえます[/caption]  
必要なもの:保温性のある水筒(500~1000ml)※水筒のない場合はボトル代別途2500円 所要時間:15~20分
伝統も大事にしつつ革新的な商品も続々登場し、甘酒を思う存分楽しめる麹の杜。 自分でつくることでより身近に麹文化を感じることができます。麹の杜に行けば、美容と健康への近道になること間違いなしです!

○いかがだったでしょうか?

新鮮なお魚やこうじなどヘルシーなものが多く、美味しくて食べすぎちゃっても罪悪感なし! そして豊かな自然や絵画など美しいものを見て心も美しくなれる。 さらに佐伯市が育んできた大切な食文化を知ることができる様々な体験は、ただ旅をするだけでは味わえない、その土地の息吹を感じることができます。 訪れると心も体も美しくなれる、次の女子旅の目的地は佐伯市で決まり!

関門ON AIRナビ

女性がさらに美しくなる魅惑の町・佐伯

2021.12.28

TOP > 関門ON AIRナビ > 女性がさらに美しくなる魅惑の町・佐伯

○佐伯市の魅力とは?

大分県の南東部、宮崎県との県境にあり、九州の市町村の中で最大の面積を誇る佐伯市。270㎞にも及ぶ透明度の高い美しいリアス式の海岸が多数点在しています。また、九州山脈から広がる山間部の自然は、季節や時間帯によって様々な表情を見せてくれます。新鮮な海の幸・山の幸が豊富なのも佐伯の魅力のひとつ。海あり山あり、両方の気候が感じられカラッと気持ちのいい気候の佐伯市なので、住んでいる人たちもカラッとしておおらかで明るく、来る人をあたたかく迎え入れてくれます。そして屈託なく話しかけてくれると、旅先であることを忘れるくらい地元の人と仲良くなって、この土地に溶け込んでしまう、そんな吸引力を持った佐伯市。

欲張りな女子がほしがる、その全部が佐伯にはある!!

後悔しないように毎食本気で何を食べるか悩むけれど、何を食べても美味しい。美味しいだけでなく、美容や健康にいい食と、楽しくわいわいできる“空間”まで!

あなたを満足させる、穏やかな時の流れに身を委ねる体験が待っています。

さっそく、巡ってみましょう!

 

■糀で世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい【糀屋本店】

 

築150年以上という趣ある糀屋本店の社屋

 

味噌や醤油・甘酒などをつくるときに用いる“糀”(こうじ)。その専門店である【糀屋本店】は、元禄二年(1689年)創業、330年以上も佐伯の健康を支えてきました。

糀は三大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質を分解する酵素を備えています。酵素が不足すると、免疫力が低下したり肌が荒れたり体調に様々な悪影響が及ぼされるため、その酵素を補ってくれる糀は、アンチエイジングや美容に最適なんですって!

それだけではありません。

糀は酵素の力で三大栄養素を分解しますが、その中でもたんぱく質は分解されて旨味に変わります。たんぱく質といえば肉類、魚介類、卵など様々な食品に含まれていますよね。ということは、ほとんどの料理が美味しくなる・・・!糀は魔法の調味料というわけです。

ところが、日本では古くから味噌や醤油など発酵調味料を家庭で手作りするのが一般的でしたが、手間なくスーパーで気軽に買える時代になってからは自宅で手作りする機会は減ってしまいました。

料理を美味しくするし、身体にも優しい「糀の素晴らしさを伝えたい、身近に感じてほしい」!

そんな思いから、普段の料理にも気軽に糀を使えるように【糀屋本店】の現社長・浅利妙峰さんが江戸時代の文献から見出し、配合を整えて調味料として商品化したのが塩糀です。

 

「こうじ屋ウーマン」として糀の持つ効果効能を伝えている浅利妙峰さん

 

糀屋本店で商品化されたのは2007年。塩糀レシピを考案し積極的に発信したことで次第に塩糀の存在は知られていきました。

塩を使う料理はすべて塩糀を代用することで、旨味が増すだけでなく酵素の働きもプラスされる。減塩にも繋がり、材料に塗れば食材の保存にもなる。

その万能さと手軽さで爆発的なブームが起き、塩糀は今や誰もが知る調味料となりました。

 

料理のさしすせそをすべて補える万能な糀

 

「世界中の人をお腹の中から元気に幸せにしたい」

自らを『こうじ屋ウーマン』と名乗り、新商品を開発したり講演したりと、飛び回っている妙峰さんの艶やかなお肌や体の中から湧き上がるような生命力を目の当たりにすると、「わたしも糀を採り入れてこんな風になりたい!!」と強く思いました。健康的な食事は体も心も健やかにすることを改めて気付かされた旅でした。

 

■塩糀づくしの食事で美しくなる!【魚彩さくら亭】

その土地でしか食べられないグルメも、旅には欠かせません。

美しい日本庭園を眺めながらお食事ができる魚彩さくら亭では、『塩糀ご膳』がいただけます。

こちらは塩こうじブームの火付け役となった【糀屋本店】さんと糀をテーマに共同開発したメニューです。

 

糀がふんだんに使われた料理の数々がテーブル一杯に並ぶ

 

糀と言えば、腸内環境を整えたり、うれしい美白成分も含まれているという、美容の味方。

糀のタレに付けていただくお造りや、旬の魚や鶏肉の塩糀焼きなど、二段のお重に色とりどりの糀料理がひしめきます。

 

お造りのタレは塩糀・醤油糀・ポン酢の三種類

 

糀はアミラーゼという酵素によってでんぷん質がブドウ糖に分解されることで甘味を生み出します。さらに、プロテアーゼという酵素がたんぱく質を分解して、旨味を作り出す。塩だけを使うよりも塩糀を使った方が美味しいのは、甘味と旨味が増すからなんですね。

食材にもともと含まれている酵素は加熱すると効力を失ってしまうので、新鮮なお造りにさらに塩糀を付けることで、お魚のまろやかさや風味を最大限に引き出してくれます。

天ぷらには、糀屋本店がより手軽に糀を使えるようにと開発した糀の粉末『キスケ糀パワー』を加えたピンク岩塩を付けていただきますが、素材本来の甘味と旨味を感じることができます。

 

女子旅には美味しい料理とおしゃべりが欠かせない

 

ゆっくりとした時間の流れるさくら亭。海の幸も山の幸も豊富な佐伯だからこそ、素材そのものの味わいを活かした料理をしっかり時間をかけて楽しんでください。

 

■自分で割ってすぐ食べる!超新鮮ウニ割り体験【丸二水産】

ふだんはできないことができる、それが旅の醍醐味!

佐伯市の中でも最南部に位置する蒲江地区は、豊後水道の潮流がプランクトンを運んでくるため海は魚の宝庫となり、漁業が盛んな地域です。

そんな蒲江地区だからこそできる鮮度を活かした体験、“ウニ割り”ができるという丸二水産を訪れました。

ウニっていうと黄色いぷりっとした身を想像しますが、そうか、今まで当たり前に食べてたけれど、ウニを割って、中から身を取り出してくれる人がいるからあの美味しいウニが食べれてたんだ・・・と改めてそのありがたみを噛みしめます。

とは言え気持ちは「採れたてのウニってどんなに美味しいんだろう・・・!」という妄想でいっぱいなんですが(笑)。

というわけでさっそくウニ割り体験!

レクチャーしてくれたのは、丸二水産社長の橋本正恵さん。

 

笑顔のほがらかな丸二水産社長・橋本正恵さん

 

見るからに只者ではなさそうなビビットな衣装に身を包んでいる正恵さんは、若干20歳の時に会社を立ち上げ、沖合にブリの養殖場をつくり、女性で初めて定置網の権利を持ち、さらには民宿まで始めたり、ととにかく佐伯のポテンシャルを最大限に引き出すエネルギッシュな方です。

と聞くととても厳しい人かと思いきや、港町らしくおおらかでちょっと豪快、それでいてやさしい方言と喋り方に安心感を感じ癒される魅力あふれる方でした。

 

正恵さんがエプロンを付けてくれ、気合が入る

 

そしてこの派手派手エプロンは、昔女性が戦に行くときの恰好だったそう。法被を後ろ前逆に着てしまってますが、決して間違えたわけではありません。後ろ向きに結ぶから戦が終わるまで自分ではほどけない、っていう決意の表れだそうです。港町の女性は心構えから違います。なんだかこの衣装を身に纏うとウニとの格闘を前に、「やってやろうじゃん!」という気になってきました。

 

トゲが元気よく動く新鮮なウニたち

 

いや、でも待って、「ウニ、というかこのトゲトゲ、う、動いてる~~~」

とれたてのウニなんだから当たり前なんですが、ウニがトゲトゲだってもちろん知ってはいたけれど、実際にうにうにとトゲが動くさまを見ると、あの黄色いぷりぷりとトゲトゲが同一の存在というのはなんだか衝撃。

それでも、後ろで固く結ばれた紐を確認し、一呼吸。

お前が例えどんな殻に閉じこもってトゲで回りを寄せ付けず、ガードしていたとしても、私はお前を食ってやる!

そう決意すれば、容赦ありません。テコの原理でウニを真っ二つに割ることのできる専用の豪具で突き刺し!開いて!(ちょっと強引だけど)殻を破って中身を見せてくれたウニ・・・やさいい黄色のふわふわちゃんじゃないですか。なんだか愛おしくなってきました。

愛おしさもあって、綺麗に洗って映え良く盛り付けていきます。

愛おしいと言いつつ、食べる準備は万端。

さっそく、いただきます♪

 

ウニの身を殻に盛り付ければ、完成!

 

ウニにも種類があり、トゲの長さや色が違ったりして個性があります。味もそれぞれで違う!!天然だから味の違いがはっきりとわかります。どれもおいしい!

食べるものが違うから味も違う。人間もウニも、すべての生き物は食べ物でできていて、だからこそ毎日の食事は自分の体が喜ぶものを大事に時間をかけて食べ、そして命ある食材をいただくということに日々感謝するんですね。とれたてのウニが食べられる!っていうご褒美があるからがんばったけれど、漁師さんやウニの身を取ってくれる人たちは、私たち消費者のために日々やってくれてるんだな・・・そんな人たちの気持ちにもふれられたような、ここでしかできない体験。自分で殻を割って処理することで、食の大切さを改めて感じることができました。

 

■摩訶不思議な龍の世界に迷い込む【波当津美術館】

さて、ウニをたらふく食べて大満足したあとは、目にも保養を、ということで美術館へ。

波当津美術館では廃校になった小学校を利用して、コオロギタカシさんのアトリエと作品展示をしています。大分在住で、画家・造形作家としても活躍しているコオロギタカシさん。2016年に拠点を佐伯市に移しました。

 

教室だった場所に様々な龍の絵が飾られている

 

多くは龍がモチーフになっているのですが、その龍も一匹一匹全然雰囲気が違う。ハッとしてその場から動けなくなるくらい迫力のあるものから、思わず微笑みかけてしまうような優しさにあふれたものまで。

 

描くものによって表現方法も変わる

 

コオロギさんの龍は想像で描いたとは思えないリアリティがあって、絵画というより、「そこに居るんじゃないか」と感じるほどでした。

それに、龍以外にもかわいらしい動物が描かれたもの、流木や長靴に描かれたもの、いわゆる“作風”っていうのが一人の人間を超越してる!

 

石に描かれたサボテン、長靴に描かれたスニーカーなどユニークな作品も

 

小さな校舎の懐かしい雰囲気と、いろんな“モノ”たちが集っている感じに、不思議な世界に迷い込んだような気持ちになる波当津美術館。

それもそのはず、というか、どうやらコオロギさん自身も、不思議な縁に導かれてこの佐伯市にやってきたらしい。

展示会をするために初めて佐伯市を訪れ、ここ波当津の海で「自分の求めていたものがすべてあった」と思ったというコオロギさん。

 

理科の先生のような白衣を纏ったコオロギタカシさん

 

地元の人には「何もない」という人もいるけれど、コオロギさんにとっては『何もないということは。すべてがあるのと一緒』だと。ふ、深い・・・!

コオロギさんは波当津を訪れたことで、今までの人生がすべてこのためにあったのではないか、と思うような出来事が次々に起こったというんです。

最初に波当津を訪れたとき、たまたま王子神社に立ち寄ったコオロギさん。王子神社には天井画がありましたが、そのほとんどが色褪せ、見えなくなっていたそうです。そこで修復を買って出たコオロギさんは、約3年もの年月をかけて天井画を完成させました。

「これをするために絵を勉強してきたのかな」と思ったというほど、コオロギさんにとっても特別な思いのある作品になったと言います。

ここ波当津小学校にも導かれるように足を踏み入れ、「ここで書かなきゃ」という思いを抱いたんだそう。

「まだ奇跡の中にいるみたい」と言うコオロギさんの言葉に、きっとそうなんだろう、と腑に落ちました。目の前にいる人が奇跡の只中にいる、それがすごいことじゃなくてすんなり受け入れられる。美しい波当津の中にいると、そんなことが起こっても不思議ではない気持ちになりました。 

 

元小学校ならではの黒板に描かれたチョークアートも

 

生き生きと描かれているコオロギさんの作品が飾られた波当津小学校は活気が戻ったかのようににぎやか。気の合う友人と出会うように、きっとここでしか出会えない素敵な作品にであえるはずです。

 

■佐伯の美味しいものが全部集まる場所【海の市場まる・鮮度壱番】

 

佐伯市名物ごまだしなど佐伯市の特産品がすべて揃う

 

佐伯で一番人が集まる場所、とも言われているのが、海産物や特産品が豊富にそろう海の市場〇。

現地で新鮮なものをいただくのが一番ですが、旅の思い出に佐伯の美味しいものを買いたい!そして佐伯の魚ってこんなに美味しいんだよ、って地元の人にも知ってほしい!!と思ったら、お土産は必須ですよね。

佐伯の特産品である干物や乾物などの水産加工品がずらりと並んでいるので、佐伯の美味しさをそのまま持って帰ることができます。

 

その日に仕入れた新鮮な魚介類が買える鮮度壱番

 

そして海の市場○のお隣にあるのが、鮮度壱番。

こちらは、好きなお寿司やお惣菜を、二階のイートインスペースでいただくことができるんです。

佐伯の鮮度抜群な美味しいものが、まだまだ食べたりない!という方は、悔いのないようにこちらで思う存分食べて帰ることをおすすめします!

 

■甘酒を試飲&甘酒づくりも体験できる【麹の杜】

最後に訪れたのは、西日本で唯一見学できる甘酒工場と、ショップが隣接している麹の杜。

え、甘酒ってこんなに種類があるの!?

ショートケーキやティラミスの味がするスイーツ甘酒、季節ごとに春はさくら、夏は日向夏、秋は焼き芋、冬はあたためても美味しいおしるこの甘酒・・・??

 

隣の工場から直送の甘酒が購入できる

 

見れば見るほどどれも気になって、とても選ぶなんてできない!

と思った方もご安心ください。麹の杜では試飲もできます。自分の舌で確かめて、お気に入りの甘酒を見つけることができますよ。

もちろん飲んでも美味しい甘酒ですが、話を聞いてみると、甘酒は家庭でも砂糖代わりに使うことができて、煮物や卵焼きに使うとほんのり甘くて美味しいらしい。学校給食にも使われていて、ヨーグルト和えや蒸しパンケーキは子どもたちに大人気なんだとか!

社会見学などにも利用されているあまざけ工場。

麹の杜を運営しているぶんご酪醸株式会社は、「おじいちゃんおばあちゃん世代はまだ自分たちで甘酒をつくっていた、その文化を繋ぎたい、残していきたい」という思いで様々な取り組みをされているそうなので、小さい頃から自然とこうじ文化に触れられることで、しっかりとその思いは伝わっているのではないでしょうか。

もちろん大人も、つくられる工程を見たり甘酒を使った料理をつくったりすると“麹”が一気に身近になりますよね!

というわけで、子どもも大人も簡単にできる甘酒づくりを体験させていただきました。

「砂糖を入れなくてもこんなに甘くなるの?!」という驚きが実体験できます。

 

細かく温度を測るのが美味しい甘酒をつくるコツ

 

材料は米、米こうじ、お湯のみ。

作り方は、材料を併せて振って混ぜる、たったそれだけ!!!

ただし、一番大事なのが温度管理。工程ごとに適した温度を測りながらつくるのがコツ。

最後には認定書ももらえて、これで立派な甘酒職人です。

 

上手に甘酒ができるとあまざけ職人として認定してもらえます

 

必要なもの:保温性のある水筒(500~1000ml)※水筒のない場合はボトル代別途2500円

所要時間:15~20分

伝統も大事にしつつ革新的な商品も続々登場し、甘酒を思う存分楽しめる麹の杜。

自分でつくることでより身近に麹文化を感じることができます。麹の杜に行けば、美容と健康への近道になること間違いなしです!

○いかがだったでしょうか?

新鮮なお魚やこうじなどヘルシーなものが多く、美味しくて食べすぎちゃっても罪悪感なし!

そして豊かな自然や絵画など美しいものを見て心も美しくなれる。

さらに佐伯市が育んできた大切な食文化を知ることができる様々な体験は、ただ旅をするだけでは味わえない、その土地の息吹を感じることができます。

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